Rapidusとケイデンス、エージェントAI活用の先端SoC設計で協業:エージェント型AIを活用
ケイデンスとRapidusは、エージェント型AIを活用した先端SoC設計で協業する。両社の設計ツールを統合することで、Rapidusは設計のTATを最大で2倍改善することを目標とする。
Rapidus、目標は設計TATを最大2倍改善へ
ケイデンスとRapidusは2026年7月、エージェント型AIを活用した先端SoC(System on Chip)設計で協業すると発表した。両社の設計ツールを統合することでRapidusは、設計のTAT(ターンアラウンドタイム)を最大で2倍改善することを目標とする。
今回の協業では、Rapidusが先端ノード半導体向けに開発したAI活用の半導体設計支援ツール群「Raads(Rapidus AI-Agentic Design Solution)」と、ケイデンスのエージェント型AIによる設計オーケストレーション技術「Cadence InnoStack AI Super Agent」を統合し、設計チームの生産性向上や市場投入期間の短縮、設計品質の向上を支援していく。
Rapidusは今回の協業に合わせ、「Raads Navigator」と「Raads Indicator」を新たに提供するなど、Raads製品群を拡充した。これらの製品は品質保証機能を強化するとともに、設計上の問題点など設計者が抱える課題の解決を支援する。
Papidusの社長兼CEOを務める小池淳義氏は、「Raadsを進化させ、ケイデンスのInnoStack AI Super Agentと統合することにより、AIエージェントを活用した設計環境を強化する。これによって、Rapidusの最先端プロセス技術が持つ価値を、最大限に引き出せるようになる」と述べた。
ケイデンスの社長兼CEOを務めるAnirudh Devgan氏は、「InnoStack AI Super AgentとRaadsを組み合わせることで、最先端の半導体エコシステムにエージェント型AIを拡張し、顧客が生産性を向上させ設計集束を加速、より高度なシリコンを迅速に市場投入できるようにしたい」とコメントした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
Rapidus、政府から1500億円追加出資 「上場準備も進め2nm量産へ」
Rapidusは2026年6月5日、経済産業省所管の情報処理推進機構(IPA)を通じて、政府から約1500億円の追加出資を受けたことを発表した。今回の追加出資を受けて、Rapidusの資本金/資本準備金は総額約4249億5000万円になる。
Rapidus、IIM-1を「世界初の前/後工程一貫工場に」
Rapidusは2026年4月11日、製造した2nm先端半導体の解析、評価などを行う「解析センター」および後工程の研究開発拠点「Rapidus Chiplet Solutions(RCS)」を、北海道千歳市に開設した。同日に開所式と記者会見を行い、施設の紹介とともにこれまでの進捗状況、今後の展望を説明した。
「27年度後半の2nm量産誓う」 Rapidus、解析センター開設
Rapidusは2026年4月11日、製造した2nm先端半導体の解析、評価などを行う「解析センター」および後工程の研究開発拠点「Rapidus Chiplet Solutions(RCS)」を、北海道千歳市に開設した。同日に開所式が行われ、経済産業大臣の赤澤亮正氏や北海道知事の鈴木直道氏、千歳市市長の横田隆一氏による祝辞が贈られた。
キヤノンと日本シノプシスがRapidusに委託へ
キヤノンと日本シノプシスは2026年3月3日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業に採択された次世代半導体の設計技術開発プロジェクトに参画すると発表した。両社はRapidusの2nm GAA(Gate All Around)プロセスを活用する。
半導体設計/検証向けエージェント型AI、生産性を10倍向上
ケイデンスは、シリコン半導体チップの設計/検証作業を自動化できるエージェント型AI「Cadence ChipStack AI Super Agent」を発表した。RTL設計やテストベンチのコーディング、テストプラン作成といった一連の作業を自動化することによって、生産性をこれまでより最大10倍も向上できるという。
ケイデンス、チップレット開発期間の短縮に向けエコシステム構築
ケイデンスは、フィジカルAIやデータセンター、高性能コンピューティング(HPC)などに向けたチップレットの開発期間を短縮するための「パートナーエコシステム」を発表した。Samsung FoundryやArmらと協業し、Cadence Physical AIチップレットプラットフォームをベースとした「事前検証済みチップレットソリューション」を提供していく。