ニュース
人の動きをまねるロボットで実演 STのフィジカルAI向け製品群:センサーからモーター制御まで提案(2/2 ページ)
STマイクロエレクトロニクスは「TECHNO-FRONTIER 2026」で、人の姿勢を認識して同じ動きを再現するロボットや、制御基板を一体化したモーターのデモを披露した。センサーやマイコン、電源、モータードライバーを組み合わせ、フィジカルAIを支えるソリューションとして提案する。
STにはロボットアプリケーションの専門チームも
フィジカルAIを活用したロボットには、センサーやマイコン、電源、モーター制御など、多様な機能が必要になる。しかし、ロボットを開発する企業にとって、どの製品をどのように組み合わせればよいのかを判断することは容易ではない。また、ロボットの性能向上に向けては演算性能だけを高めればよいわけではない。演算能力を高めるほど発熱や消費電力が増えるので、ロボットの大きさや重量、電池の容量なども考慮する必要がある。センシングや演算、電源、モーター制御の性能をシステム全体で調整することが重要だ。
STは幅広い製品ポートフォリオを生かし、半導体を単体で提案するのではなく、アプリケーション全体を見ながら組み合わせて提案できることを強みとする。また、STでは製品ごとの開発部門に加えて、ロボットをアプリケーションの視点から横断的に担当する組織を設けている。既存製品を組み合わせたリファレンスデザインを開発するほか、顧客から得た要望を、今後開発する半導体製品の仕様にも反映していく。
STによると、ヒューマノイドを含むロボット向けモジュールを開発したいという相談は少しずつ増えているという。今後も実際に動作するリファレンスデザインを拡充し、フィジカルAIをどのように機器へ実装できるのかを具体的に示していく方針だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「フィジカルAIは日本がけん引 早く動くべき」NVIDIA CEO提言
富士通は2026年7月16日、ファナック/安川電機/川崎重工業とともに、フィジカルAIの社会実装に向けた事業検討を開始したと発表した。プラットフォーム構築にはNVIDIAのフィジカルAI技術を活用する。メディア発表会にはNVIDIA CEOのJensen Huang氏も登壇し、「フィジカルAIによる新しい産業革命は、日本がけん引するだろう」と語った。
「フィジカルAIは次の産業革命」富士通/NVIDIAらが社会実装で連携
富士通が、ファナック/安川電機/川崎重工業とともに、フィジカルAIの社会実装に乗り出す。NVIDIAのフィジカルAI技術を活用し、フィジカルAI向け協調制御基盤の共通化およびオープン化を進める計画だ。
「空間全体」でロボット制御 富士通のフィジカルAI戦略とは
富士通は2026年4月23日、フィジカルAI分野の取り組みについて紹介するメディア向け説明会を開催し、同社の「Fujitsu Kozuchi Physical OS」戦略を紹介した。
フィジカルAIを加速 NPUとトライラジオ接続を1チップに
NXP Semiconductors、プロセッサ製品群「i.MX 93」の新製品として「i.MX 93W」を発表した。NPUとトライラジオ接続を統合した「業界初」(同社)のプロセッサだという。開発期間の短縮とシステムコストの削減によってフィジカルAIのトレンドの加速を目指す。
松尾研が見るAIの今と未来 投資はフィジカルAIに集中、データ収集が鍵に
松尾研究所 副社長の金剛洙氏は「SEMICON Japan 2025」内のセミナープログラム「AI最前線」に登壇。現在のAIモデルのトレンドや、AIエージェント、フィジカルAIといった今後の活用方法について語った。