AlGaN系紫外半導体レーザーで最高レベルの変換効率を実現:本質は「内部光損失」の最小化
名城大学と三重大学の研究グループは、AlGaN系UV-B(紫外線B領域)半導体レーザーの電力/光エネルギー変換効率(WPE)を高めるためには、「内部光損失」の最小化が重要なことを実験により証明した。
高効率UV-Bレーザーの開発に向けた設計指針を明示
名城大学理工学部化学・物質学科の岩谷素顕教授と竹内哲也教授、上山智教授および、三重大学大学院工学研究科の三宅秀人教授らによる研究グループは2026年8月、AlGaN系UV-B(紫外線B領域)半導体レーザーの電力/光エネルギー変換効率(WPE)を高めるためには、「内部光損失」の最小化が重要なことを実験によって証明したと発表した。
波長が280〜320nmのUV-B半導体レーザーは、皮膚疾患の治療や血管形成の促進、微細加工、フォトケミカルプロセスなど、幅広い用途での応用が期待されているという。ただ実用化に向けては、AlGaN材料は結晶欠陥や光吸収の影響が大きく、電力/光エネルギー変換効率が低いことなどが課題となっていた。
研究グループは今回、リッジ導波路のエッチング深さを変えたAlGaN系UV-B半導体レーザーを試作し、内部光損失やしきい値電流、プローブ効率、近視野光分布などを調べた。この結果、これまでレーザーの高効率化に重要とされてきた「光閉じ込め」よりも、「内部光損失を最小化」することで、効率を改善できることが分かった。
具体的に、内部光損失を最小化した構造では、「しきい値電流の低減」と「スロープ効率の向上」を同時に達成した。これにより、電力/光エネルギー変換効率は、紫外半導体レーザーとしては世界最高レベルとなる5.5%を達成した。この技術はAlGaN系レーザー全般の設計にも適用できるという。
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