ニデック品質不正問題 岸田社長「全ての説明責任は私に」:調査報告受け会見(3/3 ページ)
ニデックは2026年9月4日、同社グループで発覚した品質不適切行為を巡り記者会見を実施。外部専門家で構成する調査委員会が844件の品質不適切行為を認定したことを受け、同社社長の岸田光哉氏は「明らかになった事案の全てはわれわれ製造をなりわいとする会社にとって、顧客の信頼の根幹に関わる事案であり、全てを重く受け止めている」と強調した。
永守氏ら経営陣の責任については
調査報告書では、問題の背景を分析する中で、不健全な状態が形成/定着した理由として、永守氏への権限集中や「マイクロマネジメント」を基礎とする経営体制の維持にも言及している。会見では、こうしたマイクロマネジメントの下でも多数の品質不適切行為を把握できなかったことについて質問が出たが、ニデックの最高コンプライアンス責任者である南井正之氏は、永守氏らによる不適切行為への指示や黙認について「調査委員会の報告にあったように、そうした事実は見つかっていない」と説明した。
一方、拠点や事業レベルでは、管理職や役員による指示や黙認があった事例が確認されていて、同社は事実関係を確認した上で関係者を適切に処分する方針を示している。
また、永守氏自身が一連の問題について説明責任を果たしていないのではないかと問われると、岸田氏は「今日、このグループの経営の最高責任者は私」とした上で、「この会社で起きていることのあらゆる説明責任を果たすべきは私という認識だ」と回答。「永守氏が説明責任を果たしていないことは正しいと考えているのか」と重ねて問われても、「その説明責任を果たすべきは私だ」と繰り返した。
なお、永守氏を含む経営陣の責任については、役員責任調査委員会による調査が続いている。会計不正問題を含めた永守氏への賠償請求などの責任追及に関する方針を問われた岸田氏は「責任調査委員会の結論を待ち、それに対して適切な判断をしていく」と述べた。
顧客から「非常に大きなお叱り」
ニデックは、調査と並行して対象顧客への説明や製品への影響確認、是正措置を進めている。現時点で製品の安全性に影響する事象は確認されておらず、製品機能については2件で顧客との協議を継続している。
リコールや大きな契約打ち切りの通知は現時点で確認していないという。ただ、岸田氏は「多くの顧客からの信頼を失っている、非常に大きなお叱りをいただいていると認識している」と説明した。特に車載関連では顧客からの反応について「非常に厳しいものがある」とも説明。その上で、顧客からは再発防止策を明確に示すことを求められているとして、「こうした問題が二度と起こらないために何をするのかということをしっかりと定義して提示すること」を大きな課題として取り組んでいると説明した。
財務面では、グループ全体の財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼす事象は現時点で確認していない。一方、追加試験の費用や一部の求償は既に発生しており、顧客対応の進展に応じて必要な会計処理や開示を行うとしている。
ニデックは2026年9月30日に2026年3月期の有価証券報告書や訂正決算、内部統制報告書を公表し、10月末には内部管理体制確認書を提出する予定だ。
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