AI時代の半導体製造、ウェット装置への要求は Lam幹部に聞く:GAA、HBM……複雑化する先端プロセス(4/4 ページ)
EE Times Japanは今回、半導体製造装置大手Lam Researchでウェット装置技術システム事業を統括するAaron Fellis氏にインタビューを実施。「AI時代の半導体製造」において、ウェット装置にはどのような役割が求められているのかなど詳細を聞いた。
Rapidusの2nm開発も「喜んで支援」
――日本ではRapidusが2nm世代の半導体製造を目指しています。Rapidusとの協力についてはどう考えていますか。
Fellis氏 Rapidusとのパートナーシップを非常に重視している。Rapidusは2nmを開発するという非常に意欲的な課題に取り組んでいる。Lamに解決を求める課題があれば、それがパネルであってもウエハーであっても喜んで支援する。Rapidusが目指す最先端デバイスや先端パッケージングの実現に向けて、課題の解決を支えていきたい。
2世代先を見据え、技術を進化し続ける
――今後5年程度を考えた場合、ウェット洗浄ではどのような技術課題が生じると考えていますか。
Fellis氏 私は半導体業界で30年間仕事をしているが、退屈だった日は一日もない。この業界では半導体メーカー、先端パッケージング企業、装置メーカーのいずれも、毎年、時には年に2回、自らを作り変えなければならない。現在顧客は2nmに取り組み、その先にはオングストローム世代がある。18、16オングストロームと微細化し、アスペクト比が高くなるほどプロセスは複雑になる。われわれは多くの場合、2世代先の先端ノードについて顧客と研究開発を進め、デザインルールや構造寸法、絶縁/金属材料、求められる清浄度、管理すべき最小欠陥サイズなどを把握している。
例えばパッケージングでも、TSVやマイクロバンプを今後も使用するのか、マイクロバンプの材料が変わるのかといった点を顧客と議論している。さらに多くの企業がハイブリッドボンディングへの移行を検討していて、マイクロバンプから移行した際に、より高いパッケージング精度を実現するための新たな洗浄課題にも対応する必要がある。
プロセッサ、積層メモリ、パッケージングの各分野で顧客との協力を続け、精密な洗浄性能や選択性を含む表面相互作用を適切に制御できるよう装置を進化させる。場合によっては、ドライエッチングでは除去できない材料を構造内部からウェットエッチングで取り除く能力も必要になる。こうした能力についても、引き続き進化させていく。
AI時代に「不可欠」の技術、今後も強い需要見込む
――2026年7月の決算発表では、Lamが今後もAI関連で強い装置需要を見込んでいるとの説明がありました。ウェット装置事業についても同じ見方でしょうか。
Fellis氏 AI時代になり、ロジックプロセッサなどの前工程、メモリ、そしてそれらを組み合わせるパッケージングの全てで、生産能力を拡大する需要が非常に強くなっている。EOSやDV-Primeといったわれわれのウェット装置は、ロジックプロセッサ、HBMおよびHBMの積層、そしてそれら全体のパッケージングの開発/製造に不可欠だ。そのため、強い需要が今後も続くと期待しているし、そうなると確信している。
公表されている市場シェアを見ても、われわれはここ数年で大きく成長している。Lamは、顧客が抱える最も難しい課題に取り組むことに集中してきた。それによって顧客との関係がさらに強くなり、さまざまな分野で成長してきた。ウェットプロセス分野でも強い需要が続くと考えていて、毎年生まれる新たな要求に対応するため、装置の能力をさらに高めていく。
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