「自律化しすぎない」が軸 AIはテストをどこまで担うか:VI生成に対応、次は「Agent」へ(3/3 ページ)
National Instruments(NI)のテスト/計測向けAI「Nigel」は、助言する「Advisor」からプログラムを生成する「Author」へ進化し、今後は「Agent」を目指す。一方でNIは「自律化しすぎない」ことを重視するという。AIはテストをどこまで担い、エンジニアには何が求められるのか。キーパーソンに聞いた。
テストエンジニアは「結果から次の行動を導く」役割へ
――AIの活用が進む中で、テストエンジニアに求められることはどう変化すると考えていますか。
Schultz氏 エンジニアが扱う対象物はどんどん複雑化しているので、テストエンジニアが見るべき工程も多岐にわたっている。設計評価から製造段階での評価まで、より包括的に見ていくことも1つの方向になるだろう。その中でAIを活用し、必要な情報をより早く得られるようにすることが重要になる。
これまでNIは、できるだけ多くのテストデータをPCに蓄積し、そこから知見を得ることに取り組んできた。ただ、人間が全てのデータを把握して解析することは非常に難しい。AIを活用すれば、大量のデータや過去の情報から、これまで以上の知見を得られる可能性がある。
テストデータは顧客の知的財産だ。今後のテストエンジニアはテストそのものだけに集中するのではなく、テスト結果をより深く理解し、そこから次のインサイトや改善、次のアクションにつなげていくところまで役割が広がるだろう。
日本企業はAIに期待、一方で「慎重に評価」
――日本では、テスト/計測におけるAI活用はどの程度進んでいますか。
木村氏 日本の顧客は、品質や安全性を非常に重視している。AIは新しいイノベーションだが、AIにどのような情報を入力するのか、その情報が外部に出てしまわないかといった点も気にしている顧客が多い。
AI活用に対する期待はあるが、慎重に評価している段階なのだろう。NIも顧客と話し合いながら、テスト領域でAIをどう活用するのが望ましいのかを一緒に作り上げている段階だ。
コラーナ氏 AIへの期待自体は非常に大きい。これは日本だけではなく世界共通だが、単に「AIを活用したい」のではなく「信頼できるAIを、セキュリティを確保して使いたい」という要求がある。
特に日本の顧客は慎重なので、Nigelのアーキテクチャや、セキュリティをどう担保しているのかを丁寧に説明している。顧客のテストデータが不用意に公開されることがないよう、そうした懸念を最初から設計要件に入れている。こうした点への理解も進み、導入に向けた期待は高まっていると考えている。
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