「NVIDIAのチップ以外、全てそろう」ロボット市場攻めるST:PCIM Europe 2026(2/3 ページ)
STMicroelectronics(以下、ST)が、ヒューマノイドをはじめとするロボティクス市場への取り組みを強化している。「PCIM Europe 2026」(2026年6月9〜11日、ドイツ・ニュルンベルク)でもロボティクス市場向けの展示が目立った。
48V系対応、ロボティクス向けBMS
この他、STはBMSについてもロボティクス市場での展開を広げている。ロボティクス向けに提案するのが、バッテリー監視IC「L99BM114」を中心としたBMSソリューションだ。会場でも同ICを使ったBMSの評価システムを展示していた。
L99BM114は最大14セルの監視、バランシング、保護に対応する。14個の独立したA-Dコンバーター(ADC)を搭載してセル電圧を測定するほか、セル電圧とパック電流の同期取得、クーロンカウンターを使った高精度な電流測定に対応する。
担当者によれば、14セル対応としている理由の1つが、ロボットで使われる48V系への対応だ。またSTは、最大16セルに1チップで対応する次世代品も開発しているという。
なおBMSではこのほか、より低電圧の用途に向けて、最大10セルを監視する「L9962」なども展開する。同製品はセル電圧測定のほか、過電圧/低電圧、過熱/低温、過電流、短絡などの保護機能を備え、最大70mA/セルのセルバランシングに対応する。掃除機や電動工具、Eスクーターなどを主な用途として想定している。担当者は「BMSでは自動車が非常に大きな重点分野だが、それだけではない。産業用途、そしてロボティクスなど幅広く対応する。そのため非常に低い電圧範囲から高電圧までカバーする製品をそろえている」と語っていた。
通信では、ロボット内部の各サブシステム間を接続する高速RS485トランシーバー「ST4E1240」「ST4E1650」を紹介した。会場では、ロボットアームやハンド、ヒューマノイドの頭部をそれぞれ通信ノードに見立てたデモを披露。ST4E1240は最大40Mビット/秒、ST4E1650は最大50Mビット/秒に対応する。担当者は「各サブシステム間を通信させる上で重要なデバイスだ」と強調した。
このほか、電流検出向けには、ハイサイド/ローサイドに対応する双方向ゼロドリフト電流センスアンプ「TSC240」を紹介。コモンモード電圧範囲は−4〜+100Vで、入力オフセット電圧は最大±20μV、オフセットドリフトは最大150nV/℃。モーター制御や電源管理などを主な用途として想定する。
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![「L99BM114」を中心としたBMSソリューション。セル監視モジュールや絶縁トランシーバーモジュール、MCUボードを組み合わせている[クリックで拡大]](https://image.itmedia.co.jp/ee/articles/2610/06/jn261006w003.jpg)

