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「NVIDIAのチップ以外、全てそろう」ロボット市場攻めるST:PCIM Europe 2026(3/3 ページ)

STMicroelectronics(以下、ST)が、ヒューマノイドをはじめとするロボティクス市場への取り組みを強化している。「PCIM Europe 2026」(2026年6月9〜11日、ドイツ・ニュルンベルク)でもロボティクス市場向けの展示が目立った。

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「NVIDIAのチップ以外なら、ほぼST製で」

 STが狙うロボティクス用途の例として、会場ではNVIDIAの「Jetson Orin」を搭載した自律移動ロボット(AMR)も展示した。

 電源部分には電圧レベルや充電などを管理するパワーコントローラーを配置し、緊急停止にも対応。加速度センサーや磁気センサーなどからの情報を処理するMCU、システム内部で必要な各種電圧を生成するDC-DCコンバーターなども組み込んでいる。モーター制御には評価ボード「EVSPIN32G4-DUAL」を2枚搭載し、それぞれで2基のモーターを制御する。

展示していた自律移動ロボット(AMR)。NVIDIAの「Jetson Orin」を搭載し、モーター制御や電源、センシングなどに多数のST製評価ボードを使用している
展示していた自律移動ロボット(AMR)。NVIDIAの「Jetson Orin」を搭載し、モーター制御や電源、センシングなどに多数のST製評価ボードを使用している[クリックで拡大]

 ヒューマノイドをはじめとしたロボットには、AI演算を担うプロセッサだけでなく、多数の関節を動かすモーター制御、MCU、パワー半導体、センサー、通信、BMSなど、多岐にわたる半導体が必要になる。STは、こうしたロボット内部の幅広い領域を1社でカバーできることを競争力として打ち出す。担当者はSTの製品群について「ダイオードから高度なMCUまで、そして数ワットの用途に使うMOSFETから数百キロワット級にも対応する炭化ケイ素(SiC)まで、われわれのポートフォリオは非常に幅広い」と強調。そのうえで、STの強みについて「製品の種類の多さだ。NVIDIAのチップ以外は、ほぼSTの製品だけを使ってシステムを構築できる。それが最大のメリットだ」と語っていた。

 なお、STはNVIDIAとの協業も強化している。2026年3月には、STのセンサーやMCU、モーター制御ソリューションをNVIDIAのロボット開発エコシステムと統合する協力を発表。その後、ロボティクス/フィジカルAI向け安全システム「NVIDIA Halos for Robotics」にも参画している。こうした補完関係も生かしながら、ロボティクス市場での事業拡大を狙っていく構えだ。

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