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AI需要でルネサス好調、売上高3割増 増産投資も加速:デジタルパワーの生産能力、27年に最大2.5倍へ(2/2 ページ)

ルネサス エレクトロニクスの2026年12月期第3四半期(7〜9月)決算は、売上高が前年同期比30.2%増の4352億円と増収増益だった。AIデータセンター向けの需要が好調で、増産投資を拡大している。2027年第1四半期からはデジタルパワー製品の生産能力拡大による効果が本格化する見通しだ。

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増産投資は1112億円、27年初めから効果本格化

 ルネサスは、AIデータセンター向けを中心とする需要拡大に対応するために、生産能力の増強を進めている。

 第3四半期の設備投資額は、投資決定ベースで1112億円となった。前四半期の226億円から大幅に増加し、約8割を増産投資が占めた。

 主な投資対象は、マイコンやデジタルパワー製品の生産能力拡大だ。マイコン向けでは国内の那珂工場(茨城県ひたちなか市)、デジタルパワー向けでは国内の西条工場(愛媛県西条市)やマレーシアの後工程拠点などで増産投資を進める。第4四半期もAIインフラ向け製品の後工程を中心に、設備投資を継続する方針だ。

稼働率および設備投資額の推移
稼働率および設備投資額の推移[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス

 特にデジタルパワー製品では、2027年第1四半期から西条工場での増産投資の効果が本格化する見通しだ。外部ファウンドリーでの供給能力拡大なども合わせると、2026年比で年率換算の生産能力が2〜2.5倍になると見込む。

 メモリインタフェース製品でも、前工程の製造能力の確保や後工程/テスト工程の能力拡大を進めている。新開氏は、現状では供給能力が制約になっているとの認識を示した。

 データセンター向け製品の受注残は2027年前半までの需要をカバーする水準にあり、新開氏は2027年についても「引き続き非常に強い伸びを示すのではないか」との見方を示した。

第4四半期も増収見込む、利益率は低下へ

 第4四半期(10〜12月)の業績(Non-GAAPベース)については、売上収益を前年同期比29.4%増、前四半期比4.3%増の4540億円(予想中央値)と見込む。データセンター/産業向け需要の拡大に加え、自動車向けでも28nmマイコンやR-Car Gen4の採用拡大が寄与する見通しだ。

 売上総利益率は前年同期比1.3ポイント減、前四半期比1.4ポイント減の58.0%、営業利益率は前年同期比1.2ポイント増、前四半期比2.6ポイント減の32.0%を予想する。

2026年12月期第4四半期および通期の見通し
2026年12月期第4四半期および通期の見通し[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス

 前四半期比での売上総利益率の低下は、製品ミックスの変化、円高、製造費用の増加などが主な要因だ。特にデジタルパワー製品の構成変化が影響するという。製造費用については、増産投資に伴う費用や期末の設備メンテナンス費用の増加を織り込んでいる。

 第4四半期の予想を踏まえた2026年通期の売上収益は、前年同期比26.4%増の1兆6668億円となる見通しだ。売上総利益率は58.6%、営業利益率は33.2%を見込む。

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