テーマは「ECO＆SMART」、富士通セミがARMマイコンの採用事例や応用例を披露：ET2011 開催直前情報

富士通セミコンダクターはET2011で、品種拡充を続けているARMマイコン「FM3ファミリ」の採用事例や応用例を中心に、ASICビジネスやFRAM、セキュリティデバイスなどを幅広く紹介する予定だ。

[EE Times Japan]

　2011年11月16〜18日の3日間、パシフィコ横浜で組み込み関連の最先端テクノロジーや基盤技術が多数集結する「Embedded Technology 2011／組込み総合技術展（以下、ET2011）」が開催される。

　このET2011開催に先立ち、アイティメディアが運営する組み込み／エレクトロニクス関連メディア「＠IT MONOist」「EE Times Japan」「EDN Japan」では、ET2011の特設ページをオープンし、来場予定者や来場検討されている方々に向け、注目企業の見どころ情報を開催直前までお届けしていく。また、同特設ページでは、会期中・会期後も速報やリポート記事を多数掲載する予定なので期待してほしい。

　さて今回は、国内大手半導体ベンダーである富士通セミコンダクターの出展内容を紹介する。ET2011では、2010年11月に市場投入したARMマイコンを中心に、ASIC開発ツールやFRAM（強誘電体メモリ）、セキュリティデバイスなどを幅広く展示する予定だ（関連記事その1、関連記事その2）。

＞＞3メディア合同「Embedded Technology 2011特集」

最新マッサージチェアへの採用事例やスマートメーターへの応用例も

　富士通セミコンダクターのET2011の展示テーマは、「ECO＆SMART」。同社の広範な半導体製品群を通じて、暮らしのあらゆるシーンをもっとエコに、スマートに変えられることを、採用事例やデモ展示を通してアピールする。

　今回の展示の中心となるのは、品種拡充を続けている32ビット汎用マイコン「FM3ファミリ」だ。FM3は、ARMの「Cortex-M3コア」を採用した製品ファミリである。同社は2011年9月にFM3ファミリの「ハイパフォーマンスグループ」に54品種、「ウルトラローリークグループ」に10品種を追加したことを発表し、FM3ファミリとして既に160品種の充実したラインアップを用意している。ET2011ではこのFM3ファミリの採用事例の1つである最新のマッサージチェアや、アドホック通信技術を使用したスマートメーターへの応用例などを展示する。

富士通セミコンダクターのARMマイコン「FM3ファミリ」　ウルトラローリークグループの「MB9A130シリーズ」である。

　ASIC設計については、28nm世代のCMOSプロセスや最新のARMプラットフォームを紹介する予定だ。「開発期間の短縮や、開発費用の削減、製品品質の向上を実現できることを展示を通して紹介します」（同社）。ARMコアを採用したSoCの開発ソリューションとして、CPUコアと高機能IP、タッチパネルを備えたプロトタイピングキットと、FPGAボードと仮想環境（ESL）を連結させることで高速なモデル検証を可能としたデザインサービス「Cedar-ESL」のデモを披露する。

富士通セミコンダクターの「ARMプラットフォーム・システムプロトタイピングキット」

　この他、高速書き込みや低消費電力、書き換え耐性の高さを特徴にしたFRAMや、最新の暗号マクロを搭載し、システムのセキュリティを強化する「セキュリティデバイス」も出展する。ハードウェアによる暗号化/復号化の高速処理性能を、ソフトウェア処理と比較したデモでアピールする予定である。「当社のECO＆SMARTという事業コンセプトを、実際の採用事例や豊富な応用例、分かりやすい展示内容で紹介します」（同社）。

Embedded Technology 2011／組込み総合技術展

会期	2011年11月16日（水）〜18日（金）
時間	10：00〜17：00（17日（木）は18：00に終了）
会場	パシフィコ横浜
富士通グループ・ブースNo．	D-32

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