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過去3年で49カ所の半導体ファブが閉鎖、300mmウエハーへの移行でビジネスニュース

300mmウエハーへの移行や、半導体メーカーのファブライト化、ファブレス化が進んでいることから、200mm以下のウエハー処理施設の閉鎖が多くなっている。

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 米国の市場調査会社であるIC Insightsによると、半導体メーカー各社は200mm以下のウエハー処理施設の削減を進めており、2009〜2011年の3年間で49カ所のファブが閉鎖されたという。

 IC Insightsによると、200mm以下のウエハー処理施設の削減は、2009年から2011年にかけて急速に進んだという。同社はその要因について、「サプライヤ各社が、半導体生産におけるコスト効率の向上に向け、200mm以下のウエハー処理施設を閉鎖したり、大型ウエハーに対応した施設に改修したりする措置をとったためだ」と説明している。

2009〜2011年に閉鎖されたファブの数
2009〜2011年に閉鎖されたファブの数(ウエハーサイズ別)

 閉鎖されたファブのうち数カ所は既に、大型ウエハーまたはIC以外の製品の製造に対応するための改修工事に入っているという。IC Insightsは、「今後数年間は、旧型のファブを閉鎖し、ファブライトビジネスモデルへの移行や、完全なファブレス化を行う半導体企業がさらに増えるだろう」と予想する。

 2009〜2011年に閉鎖された49カ所のウエハー処理施設のうち、21カ所は150mmファブで、13カ所が200mmファブ、7カ所が125mmファブ、3カ所が100mmファブだったという。

 上記の3年間に閉鎖されたファブの中には、300mmウエハー対応施設も5カ所含まれる。2009年に破産申請を提出したQimondaは300mmファブを手放したが、300mmファブが閉鎖されたのはそれが初めてだった。

 地域別に見ると、2009〜2011年には、日本と北米でそれぞれ17カ所、欧州で12カ所、韓国で3カ所のウエハー処理施設が閉鎖されている。日本で閉鎖されたファブの中は、ソニーの300mmウエハー対応施設もあるが、同ファブはソニーの画像センサーを製造する施設に改修中だという。

 2009〜2011年の間に北米で閉鎖された300mmファブは、2009年に閉鎖された、米国ヴァージニア州サンドストン(Sandston)にあるQimondaのウエハー処理施設だけだった。

 この3年間に閉鎖された100mmファブは、カナダのDalsa Semiconductorとスロバキア共和国のON Semiconductor、英国のDiodesが所有する3カ所だった。

2009〜2011年に閉鎖されたファブの数
2009〜2011年に閉鎖されたファブの数(地域別)

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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