Intelが欧州裁判所に控訴、13億ドルの制裁金支払いに異議を表明:ビジネスニュース 企業動向
独占禁止法に違反したとして2009年に制裁金の支払いを命じられたIntelは、この判決に不服を申し立て、欧州連合司法裁判所に控訴した。
Intelは、欧州委員会(EC:European Commission)によって科されていた10億600万ユーロ(約13億3000万米ドル)の制裁金支払い命令に対し、ルクセンブルクの裁判所において5人の裁判官を前に控訴した。
ECは、Intelが2002年の一定期間にわたり独占禁止法に違反したとして、2009年に制裁金の支払いを命じている。なお、当初の金額は11億ユーロだった。IntelがPCメーカー各社に対し、「Intel製プロセッサを自社製品に使用する」という条件の下、プロセッサを値引き価格で提供したとされている。
IntelはECに対して、「PCメーカー各社が、AMD(Advanced Micro Devices)などの競合他社の製品を本当に採用していないのか、また、値引きが欧州の消費者に対して実質的かつ直接的な影響を直ちに及ぼしたのか。これらを確認せずに、値引きを違法と判定するのは間違っている」と主張した。
Intelのこの主張に対するヒアリングには、今後数カ月を要する見込みだ。一般裁判所による判決に不服がある場合は、欧州連合司法裁判所に控訴することができる。
Intelは2009年以来、研究開発および製造の両分野において、欧州での投資を積極的に進めてきた。2009年に、研究ネットワークの促進に向けて「Intel Labs Europe(ILE)」を設立したのをはじめ、2012年5月には、アイルランドのダブリン近郊にあるLeixlip(リークスリップ)の製造施設に14nm世代のプロセス技術を導入すべく、10億米ドルを投資すると発表している(関連ニュース)。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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