2013年のプロセッサ市場、タブレットがけん引役に:ビジネスニュース 業界動向
2012年は、タブレット端末向けプロセッサの売上高が大きく成長した。タブレット端末やスマートフォンが、プロセッサ市場の拡大に貢献するという傾向は、今後しばらく続きそうだ。
米国の市場調査会社であるIC Insightsによると、2013年の世界プロセッサ市場の売上高は回復し、前年比で12%増となる653億米ドルに達するという。2012年の売上高は、前年比でわずか5%増にとどまる582億米ドルだった。
2012年に成長が滞った原因として、PC向けプロセッサの売り上げが低調であったことと、世界経済が不安定であったことが挙げられる。
IC Insightsは、プロセッサ市場が2013年から2016年にかけて勢いを増す一方で、x86プロセッサ搭載の標準的なPCの市場は緩やかな成長に戻るとみている。また、タブレット端末やスマートフォンに用いられるプロセッサの需要が引き続き強いと予測している。
2013年のタブレット端末向けプロセッサの売上高は、前年比50%増となる約34億米ドルに達する見込みだという。この分野の売上高は、2012年にも前年比で60%も急増し、約23億米ドルに達していた。携帯電話用アプリケーションプロセッサの売上高は、前年比28%増の170億米ドルになると予測されている。2012年の同売上高は、前年比で41%増の133億米ドルであった。
そのほか、標準的なPCやサーバ、さまざまな組み込み用途に向けたプロセッサの市場は、2013年には前年比5%増の449億米ドルに達すると予想されている。2012年の売上高は前年比5%減の426億米ドルだった。
2012年のタブレット端末とスマートフォンの出荷台数の年間成長率は、それぞれ80%と55%だった。タブレット端末向けプロセッサ市場は、2012年から2017年にかけて22%の年平均成長率(CAGR)で成長するほか、携帯電話用アプリケーションプロセッサの売上高は、24%の年平均成長率で成長すると予想されている。PCおよびサーバ向けのマイクロプロセッサと組み込み向けマイクロプロセッサの売上高は、5年間における年平均成長率が7%と見込まれている。
【翻訳:平塚弥生、編集:EE Times Japan】
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