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SIMを交換せずに200カ国でM2M通信が可能に、KDDIがサービス提供を開始無線通信技術 M2M

KDDIが、新しいグローバルM2Mサービスの提供を開始した。M2M通信技術のリーディング企業であるTelenor Connexionと提携することで、200を超える国と地域で、SIMカードを変更せずにM2M通信が行えるサービスを展開できるようになったという。

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KDDI

 半導体や自動車、プラント、建設など、海外に事業を展開する分野は多い。海外に製造拠点や作業拠点を設けることが多くなるに連れ、国境をまたぐM2M(Machine to Machine)通信への需要も高まっている。国内でM2M通信事業を手掛けてきたKDDIによると、M2M通信を利用して、海外で使用している機器を日本で監視/モニタリングしたいというニーズが、ここ1〜2年で急速に増えているという。

 こうしたニーズに応えるため、KDDIは2013年5月2日、M2M通信のリーディングカンパニーであるスウェーデンのTelenor Connexion(以下、Telenor)と提携し、「グローバルM2Mソリューション」を提供すると発表した。

 グローバルM2Mソリューションでは、世界各国にローミング網を持つTelenorのネットワークを活用することで、約200の国と地域でM2M通信を行うことが可能になる。具体的には、2G(GSM/GPRS)と3G(UMTS)の無線接続を利用できる。KDDIが提供する「グローバルM2MローミングSIM」を海外で使用する機器に組み込んでおけば、その機器は2G/3Gの無線回線を通じて海外基地局に接続される。このSIMカードは複数の通信規格に対応するので、国や地域ごとにSIMカードを切り替える必要がない。このため、グローバルM2Mソリューションを利用する企業は、運用面での負担を軽減できることになる(関連記事:国境を越えるとM2Mはつながらない? 1枚のSIMカードで問題解決)。

「グローバルM2Mソリューション」のイメージ
「グローバルM2Mソリューション」のイメージ(クリックで拡大) 出典:KDDI

 KDDIの担当者は、「M2M通信の場合、カバーエリアの数そのものよりも、製造業のメーカーが進出したいエリアをカバーしているかどうかの方が重要になる。そのようなエリアとして、中国の他、東南アジア、中東が挙げられるが、TelenorのM2Mネットワークは、そうしたエリアもカバーしているので、企業のニーズに十分応えられる」と説明する。

 さらに、KDDIならではの強みとして、「日本語での徹底的なサポート」があるという。グローバルM2Mソリューションでは、申し込みからSIMの提供、ネットワークの保守/運用までを、同社の国内窓口で一括して対応する。これに加えて、世界約100カ所に設けている現地法人でもサポートが可能だという。「単にM2Mネットワークへの接続サービスを提供するだけでなく、SIMを組み込んだ通信モジュールや接続試験環境を提供したり、M2M通信を行いたいエリアでの認証を代行したりといったサポートもある。既に海外でビジネスを展開している企業はもちろん、これから海外に進出する企業のM2M通信を支援していきたい」(KDDI)。

KDDIが「第16回 組込みシステム開発技術展(ESEC2013)」(2013年5月8〜10日)で出展した通信モジュール(左)と、評価用基板(クリックで拡大)。
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