TSMC、次世代Aシリーズの製造でAppleと契約か:ビジネスニュース
台湾のDigiTimesは、TSMCとAppleが、「Aシリーズ」プロセッサの製造で3年契約を結んだと報じた。まずは20nm プレーナ型CMOSプロセスで「A8」が製造するとみられている。
台湾のDigiTimesは2013年6月24日、匿名筋の情報として、Appleが次世代の「Aシリーズ」プロセッサの製造について、TSMCと3年契約を結んだと報じた。「A8」とみられる次世代プロセッサは、まずは20nmプロセスのプレーナ型CMOSを採用して製造し、その後16nmプロセスのFinFET、10nmプロセスのFinFETを適用していくという。
DigiTimesによれば、TSMCと協業しているGlobal UniChipも、同じくAppleと3年契約を締結したとされている。Global UniChipは、ASICなどの設計を手掛けている。
現在、Aシリーズを製造しているのはSamsung Electronicsだが、AppleがTSMCに製造を委託するのではないかといううわさは、以前からささやかれていた(関連記事:やはりSamsungを切ったApple、「A7」プロセッサはTSMCがまもなく設計完了か)。
TSMCは、A8の製造を2013年7月から始めるとみられている。DigiTimesによれば、本格的に量産を始めるのは、12月以降になるという。その後、2014年後半には「A9」「A9X」の製造に着手する見込みだ。時期的に、A9/A9Xは16nm FinFETプロセスで製造される可能性がある。
なお、現時点では、TSMCとGlobal UniChipの両社とも、Appleとの契約に関連するコメントを控えているという。
【翻訳、編集:EE Times Japan】
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