SamsungとAppleの覇権争いはさらに激化? 新タブレット投入で:高解像度ディスプレイ搭載の「GALAXY Tab S」
Samsung Electronics(サムスン電子)が、新しいタブレット端末「GALAXY Tab S」を2機種発表した。画素密度が高い独自の有機ELディスプレイ「SuperAMOLED」を搭載する。タブレット端末市場でAppleに追い付くべく、攻勢をかける。
利益率の高いタブレット端末市場において、Samsung ElectronicsとAppleの支配権争いは激化しそうだ。
Samsungは2014年6月12日(米国時間)、解像度2560×1600画素の有機ELディスプレイ「SuperAMOLED」を備えたタブレット端末「GALAXY Tab S」の10.4インチモデルと8.4インチモデルを発表した。
この2機種は今後、Samsungのフラッグシップタブレット端末であるSシリーズの中核を成すことになる。Samsungはこれらのモデルの投入により、タブレット端末市場でのシェアを2014年第1四半期の22%から拡大し、Appleの同四半期のシェア33%に追い付く、あるいは追い越すことを目指す。なお、Appleのシェアは2013年第1四半期の40%から減少している。
Samsungの新型タブレットは、重さ、ディスプレイサイズ、画素密度、薄さという面でAppleの「iPad Air」や「iPad mini Retinaディスプレイモデル」に引けを取らない。Samsung独自の有機ディスプレイSuperAMOLEDは、より深いコントラストやより優れた色再現性を実現しながら、液晶ディスプレイよりも消費電力を低く抑えている。これまでSamsungは、SuperAMOLEDを自社のスマートフォンにのみ採用していた。さらに、周囲の環境に応じて、自動的にディスプレイのホワイトバランスを調節する技術「Adaptive Display」を採用する。明るい太陽光の下でも反射を抑えられるという。
今回発表されたタブレット端末の厚さは、2機種とも6.6mm。ちなみに、iPad Airは7.5mmだ。画素密度は、iPadよりもわずかに高い。GALAXY Tab Sの10.5インチ版は287ppi、iPad Airは264ppi。同8.4インチ版は359ppi、iPad mini Retinaディスプレイモデルは326ppiである。
GALAXY Tab Sは、Samsung製の8コアプロセッサ「Exynos 5 Octa」(動作周波数は1.9GHz+1.3GHz)を搭載し、Android 4.4(KitKat)に対応する(関連記事:Samsungの「GALAXY S4」を分解、本丸はCortex-A7/A15の8コアプロセッサ)。バッテリ容量は、10.5インチ版が7900mAh、8.4インチ版が4900mAhである。
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