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コラム

課題が多いスマートウオッチ、OSにAndroidやTizenは向かない?とにかく電池が持たない……

米国で開催された「Wearable Tech Expo」ではスマートウオッチの課題が浮き彫りとなったようだ。最も重要な課題の1つが電池寿命である。基調講演では、「重いLinuxをベースにしたAndroidやTizenはスマートウオッチには向かない。Cortex-M3/M4と組み合わせたリアルタイムOSが必要だ」との指摘もあった。

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 2014年7月22日〜24日米国ニューヨーク州マンハッタンで「Wearable Tech Expo」が開催された。スマートウオッチを手掛けるPebbleのMyriam Joire氏は基調講演に登壇し、「スマートウオッチ分野では重要なプラットフォームが2つしかなく、いずれも課題を抱えている」と指摘した。

 Joire氏は講演の中で「PebbleのスマートウオッチとMotorola Mobilityの『Moto 360』以外のスマートウオッチは、デザイン性に優れていないと思う。ウェアラブル機器はこれまで以上にプライベートな要素を強めている。自分を表現するためにウェアラブル機器を身に着ける人もいるだろう。洗練されたデザインや、素材、形状、サイズのカスタマイズがとても重要だ」と語った。

「AndroidやTizenは向かない」


Samsung Electronicsのスマートウオッチ「GALAXY Gear」(クリックで拡大)

 Pebbleと、「Android Wear」ベースのMoto 360は、急成長するウェアラブル機器市場で、優れたスマートウオッチとして抜きん出た存在であるが、一方で双方とも料金や使い勝手の面で課題を抱えている。最も需要な課題は電池寿命だ。Pebbleの電池容量は130mAhで、使い方によっては1週間持つ場合もあるが、Android Wearベースの端末は1日で切れてしまう可能性もある。Joire氏によれば、Pebbleを15分充電すれば、1日持つという。

 Joire氏は、「電池は多くの技術に影響を与える。ウェアラブル機器の開発を目指す場合、ソフトウェアとハードウェアの効率を極めて良くする必要がある。低消費電力のディスプレイやプロセッサ、無線通信技術を採用する必要があり、OSも軽くすべきだ。LinuxベースのAndroidやTizenではうまくいかないだろう。必要なのは、Cortex-M3やCortex-M4と組み合わせたリアルタイムOSである」と述べている。

ワイヤレス給電も鍵に

 Joire氏は、充電方法がスマートウオッチの導入拡大に向けたもう1つのハードルであるとし、Micro USBコネクタに代わる代替方法としてワイヤレス給電を挙げた。さらに、ワイヤレス充電器を提供しているAT&Tに対し、「ウェアラブル業界を盛り上げるためには、PowermatではなくQiを選ぶべきだ」と提言した(関連記事:ワイヤレス給電の最新事情)。

 同氏は、「数多くのメーカーを集めて、防水で薄型のコネクタの標準化に取り組むことを目指している。だが、コイルのサイズが問題になるので、防水機能とワイヤレス給電機能の両方を備えたスマートウオッチを作ることは難しい」とも述べている。

 多くのモバイル機器と同様に、スマートウオッチの電池はディスプレイによって消費されることが多い。Joire氏は、スマートウオッチのディスプレイはある意味“究極の選択”を迫られる場合が多いと指摘する。太陽光の下でも読みやすいが色のない白黒のディスプレイか、それとも高解像度で色はあるが電池をより消費させるカラーディスプレイか、といった具合だ。

 Joire氏は、「日常生活に適した活用事例を作ることが、スマートウオッチを普及させる鍵になるだろう。Samsung Electronicsの『GALAXY Gear』は機能が高度すぎて、初期ユーザーや技術に精通したユーザー以外への普及が難しくなっている」と語った。「スマートウオッチを普及させたいならば、シンプルにしていくことも必要だ」(同氏)。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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