ウェアラブル機器とクルマの連携を提案へ:CEATEC 2014 開催直前情報
アルプス電気は、2014年10月7〜11日に開催される「CEATEC JAPAN 2014」(シーテック ジャパン)に“人と地球に優しい、快適な未来を”のテーマを掲げて出展する。「世界最小」(同社)をうたうウェアラブル機器向けの無線センサーモジュールや、各種デバイス/ディスプレイ製品を応用した“次世代プレミアムコクピット”などの展示を行う。
2014年10月7〜11日の5日間、最先端ITとエレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2014(シーテック ジャパン/以下、CEATEC 2014)」が、千葉・幕張メッセで開催される。
CEATEC 2014の開催に先立ち、アイティメディアが運営するEE Times Japan、EDN Japan、MONOist、スマートジャパンの4メディアではCEATEC 2014の特設ページを設け、各編集部が厳選した注目企業の見どころ情報や新製品リリース、速報、イベントリポートなどを多数紹介していく。
>>4メディア合同「CEATEC JAPAN 2014特集」
本稿では、さらなる軽薄短小をめざした各種デバイス開発に加え、ICを含めたソフトウェア/組み込み技術や独自開発材料を駆使した材料応用技術などにより、特徴あるセンシングデバイス開発を追求するアルプス電気の出展内容を紹介する。
人と地球に優しい、快適な未来を
アルプス電気のCEATEC 2014での展示テーマは、「人と地球に優しい、快適な未来を」だ。同社は「今後、展開する環境・エネルギー市場とヘルスケア市場へ貢献する思いを“人と地球に優しい”の言葉に、そして、現在注力するスマートモバイル市場と自動車市場へ積極的な提案を行っていくとの思いを“快適な未来”の言葉に込めた」という。
このテーマの下、展示ブースでは、「オートモーティブ」「スマートモバイル」「環境・エネルギー」の3つのカテゴリーに分けて製品展示を行う。
次世代プレミアムコクピット
オートモーティブカテゴリーでは、各種インプットデバイスやディスプレイなどの製品を搭載した次世代プレミアムコクピットを紹介する。「近未来の車室内とともに、ウェアラブル機器と自動車の連携についても提案したい」とする。
ウェアラブル機器向け無線センサーモジュール
スマートモバイルカテゴリーでは、ウェアラブル・ウェルネス市場向けに、センシング技術と通信モジュールを組み合わせた製品、各種コンポーネント製品の展示を行う。特に注目されるのが、センサーネットワークモジュール。高密度実装技術を駆使した「業界最小クラス」(同社)のBluetooth Smartモジュールと、動きや環境を検知する各種センサー、アンテナをワンパッケージ化した製品だ。ウェアラブル機器などへの搭載にを意識して開発されていて、低消費電力である他、5.65×5.05×2.40mmの小型サイズを実現している。
配電用クランプ型軽量多機能電流センサー
環境・エネルギーカテゴリーでは、低コアロスに優れる独自材料「リカロイ」を採用したインダクタやコイル、高精度磁気素子を利用した電流センサーの他、OEM(相手先ブランド名製造)ビジネスの一例としてコアレス電流センサーを用いた蓄電システムなどを紹介する。同カテゴリーでの注目製品の1つが配電用クランプ型軽量多機能電流センサーだ。コアレス構造を採用し、350g以下という既存品と比べ1/10の軽量化を実現した。クランプ式であり、電柱に設置されている柱上トランスに配線される電線などにも容易に取り付けが可能で、後付けも行える。小さな電流も検知でき、潮流方向も計測可能。750Armsフルスケールで、±1%、±1Aの高精度を実現しているという。
アルプス電気では「当社が長年培ってきたヒューマンマシンインタフェース、センシングコネクティビティといった技術をそれぞれ進化、融合させ、xEMSやエネルギーハーベスティングなどの環境分野、ウェアラブルを中心としたウェルネス分野、さらなる安全/快適性の向上を目指す自動車やロボット分野などに新たな価値を提供していきたい。
関連キーワード
CEATEC 2014 | CEATEC | ウェアラブル | アルプス電気 | 電気 | 自動車 | ディスプレイ | 幕張メッセ | 多機能 | センサーネットワーク | 最小 | ソフトウェア | 無線 | アンテナ | Bluetooth | 通信モジュール | 組み込み技術(エレクトロニクス) | センシング技術(エレクトロニクス) | インタフェース | 医療
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 10月7日にCEATECが開幕へ、開催テーマは「NEXT――夢を生みだし、未来を描け」
IT/エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2014」が2014年10月7〜11日の会期で、幕張メッセを会場に開催される。開催テーマは「NEXT――夢を生みだし、未来を描け」。「IT・エレクトロニクス産業の幅広い分野における最先端技術とイノベーションを集結し、IT・エレクトロニクスの展望・未来・可能性を描く」(主催のCEATEC JAPAN実施協議会)という。 - 微細加工技術を医療に生かす、アルプス電気のマイクロ流路
アルプス電気は「MEDTEC Japan 2014」で、マイクロ流路などを医療向けに提案した。微細加工が必要なもので、同社が電子部品で培ってきた金型微細加工技術を、医療分野にも応用したい考えだ。 - SiCとリカロイという2つの新材料で、DC-DCコンバータのサイズが従来比1/10に
アルプス・グリーンデバイスとローム、Mywayプラスの3社は、「CEATEC JAPAN 2013」で、新たに開発した小型双方向DC-DCコンバータの展示を実施した。パワー素子にロームのSiCデバイスと、リアクトルにアルプス・グリーンデバイスのリカロイトロイダルコアを使用するなどし、従来のDC-DCコンバータに比べて1/10のサイズ、1/5の重量を実現した。