Bluetooth Low Energy無線機能を集積、サイプレスの「PSoC 4」と「PRoC」:無線通信技術 Bluetooth
サイプレスセミコンダクタは、最新のプログラマブルシステムオンチップ(PSoC)4にBluetooth Low Energy(BLE)対応の無線機能を集積したSoC「PSoC 4 BLE」を発表した。IoT関連機器やホームオートメーション、健康管理機器などの用途に向ける。
サイプレスセミコンダクタは2014年11月12日、最新のプログラマブルシステムオンチップ(PSoC)4にBluetooth Low Energy(BLE)対応の無線機能を集積したSoC「PSoC 4 BLE」を発表した。IoT関連機器やホームオートメーション、健康管理機器などの用途に向ける。同時に、PSoCからアナログコンポーネントを取り除いたSoC「PRoC」(プログラマブルラジオオンチップ)にBLE無線機能を搭載した製品「PRoC BLE」も発表した。
M0コア、「CapSense」搭載
PSoC 4 BLEは、32ビットARM Cortex-M0コアやプログラマブルなデジタルブロックおよびアナログブロック、独自の静電容量タッチセンシング機能「CapSense」などの機能ブロックをワンチップに集積している。BLE用のプロトコルスタックとプロファイルは「BLE Component」として、同社から無償で提供される。このため、同社の統合設計環境(IDE)「PSoC Creator」を利用して設計すれば、BLE Componentをドラッグアンドドロップするだけで、BLE無線通信に対応するシステム設計を容易に行うことが可能となる。また、バランを搭載することで外付け部品を2個に減らすなど、PSoC 4 BLEはアンテナ設計の簡素化を可能としている。なお、PRoC BLEは、PSoC 4 BLEから、オペアンプなどいくつかのアナログコンポーネントを省いた製品となる。
多彩な電力モード
PSoC 4 BLEは、さまざまな電力モードを備えることで、消費電力を節減することができる。一般的な「スリープモード」や「ディープスリープモード」に加えて、SRAMデータを保持するための「ハイパネートモード」や、GPIOを保持するための「ストップモード」をサポートしている。これによって、持続間隔1秒当たりの平均消費電流は18.9μAと、従来製品に比べて1/3〜1/10に小さくすることができたという。
開発キット(DVK)やリファレンスデザインキット(RDK)なども用意した。価格はPSoC 4 BLE向けのPioneer Kit「CY8CKIT-042-BLE」が49米ドル、DVK向けPRoC BLEモジュールは5米ドル。RDKは、リモコン向けの「CY5672 PRoC BLE」およびタッチマウス向けの「CY5682 PRoC BLE」が、いずれも49米ドルで提供される。
なお、PSoC 4 BLEとPRoC BLEは既にサンプル出荷を始めており、68端子CSPおよび56端子QFNのパッケージで供給する。量産開始は2014年12月を予定している。
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