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低電力デジタル編:低消費のマイコンと物体認識チップを披露徹底プレビュー「ISSCC2015の歩き方」(10)(2/2 ページ)

今回のテーマは「低電力デジタル」。デジタル回路の消費電力を極限まで低減する技術などが紹介される。ウェアラブル機器やワイヤレスセンサー機器など、今後ニーズが高まると考えられる分野に応用できる技術だ。

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低消費電力の物体認識処理チップ

 セッション18(サブテーマは「モバイル、物体認識、センシング、通信向けのSoC」)では、低消費電力の物体認識処理チップが興味深い。

 韓国のKAISTは、携帯型のヘッドマウントディスプレイ(HMD)を想定した物体認識システムを発表する(講演番号18.1)。視線移動を検知してシステムを起動する機能を備える。視線移動を検出するイメージセンサチップと、物体認識プロセッサチップを積層した。処理性能は151.3GOPS、電力エネルギー効率は2.71pJ/画素である。

 東芝は、自動車に搭載して歩行者を検出する用途を想定した物体認識SoCの開発成果を報告する(講演番号18.2)。4色ベースの特徴記述子を用いた独自のアルゴリズムによって99.65%の歩行者検出率を達成した。処理性能は1.9TOPS、電力効率は564GOPS/Wである。

 この他、台湾のMediaTekが低消費電力のH.265/HEVC(High Efficiency Video Coding)コーデックLSIを発表する(講演番号18.6)。マルチフォーマットに対応したスマートフォン向けである。電力エネルギー効率は0.5nJ/画素と低い。

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セッション18(モバイル、物体認識、センシング、通信向けのSoC)の注目講演(クリックで拡大)
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