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インテル、マイクロソフトがひそかに狙う「遺伝子組み換え技術」新技術(2/2 ページ)

遺伝子をプログラミング、つまり組み換えることで、環境分野や医療分野に役立つバクテリアやウイルスを作り出す研究開発に、インテルやマイクロソフト、オートデスクなどの大手企業が乗り出している。

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一歩先を行くインテル

 Microbial Roboticsはパンドラの箱を開けた。エレクトロニクス業界のリーダーらはエレクトロニクスと遺伝子の融合に注目し、その実現を目指すようになった。Autodeskは、クラウドベースで分子モデリングなどを行えるプラットフォーム「Project Cyborg」で、Microbial Roboticsに挑む計画だ。Project Cyborgは現在βテストの段階だという。Autodeskが電子/電気系のエンジニアに提供するツールと、Microbial Roboticsが遺伝子工学系のエンジニアに提供するツールは似ているようだ。

 Intelは、同社の電子/電気系のエンジニアを遺伝子工学系のエンジニアに転向させる仕組みを構築することで、一歩先に進んでいる。

 同社初のプロジェクト「Smart Wet Lab Assistant」は、米国ワシントン大学に創設した「Intel Science and Technology Center for Pervasive Computing」センターで進行中だ。同センターは、ワシントン大学 合成生物学研究所のEric Klavin教授と協力している。

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ワシントン大学内に設立された、Intelの「Smart Wet Lab Assistant」 出典:ワシントン大学

 Smart Wet Lab Assistantと、その前身であるKlavin教授のプロジェクト「Aquarium」では、Intelのエンジニアが遺伝子工学系のエンジニアにもなれるように指導すべく、Intelの技術を利用してあらゆる実験を記録している。Klavin教授によると、Intelは将来的に世界のどこの拠点でも、電子機器用に生物をプログラミングする研究の結果を、正確に再現できるようになるという。

 一方、Microsoft Researchは細胞の遺伝子組み換え技術向けに独自のツールセットを開発中だ。Microsoftはあまり手の内を明かしさず、生物学的なモジュール部品(主に細胞とプロテイン)を用いた精密なシミュレータを開発するという計画のみについて言及している。生物とエレクトロニクスを融合したこの新しい技術は、Microsoftの代名詞ともいえるソフトウェア事業をいずれは覆すほどのものになるかもしれない。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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