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同時にカラフルな書き込みができる電子黒板向け静電容量式タッチパネルセンシング技術 タッチセンサー(1/2 ページ)

シャープは2015年2月、電子黒板などに用いる大型タッチパネルシステムとして、複数の手書きペン(スタイラス)を用いて、色や太さの異なる文字や線を同時に記入できる技術を開発したと発表した。

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 シャープは2015年2月24日、電子黒板などに用いる大型タッチパネルシステムとして、複数の手書きペン(スタイラス)を用いて、色や太さの異なる文字や線を同時に記入できる技術を開発した。同開発成果は、2015年2月22〜26日に米国で開催されている国際学会「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference) 2015」で発表された。

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並列駆動方式で大型タッチパネルでもマルチタッチを実現

 多点入力(マルチタッチ)対応のタッチパネルシステムはスマートフォンなどで既に実用化されているが、大型のタブレット端末や電子黒板などでは対応する入力点数が限られるなど一定の制約がある。その理由として、マルチタッチを行いやすい静電容量方式のタッチパネルを大型化することが難しい点にある。

 静電容量方式のタッチパネルセンサーは、格子状に張り巡らした線で、指やペンが近づくことで変化する静電容量を検知する。この静電容量の読み取りは一般に、線1本、1本を順繰りに行う逐次駆動式が用いられる。そのため、大型化した(配線数を増やした)場合には、1本当たりの読み取り時間を短くしなければならず、信号対ノイズ(SN)比が悪化し、正確な検知が行えなくなるのだ。

 これに対し、シャープは2012年12月に、同時に複数の線に対し検知処理できる並列駆動方式によるタッチパネルシステムを実現。並列駆動を行うことで、一定時間における駆動回数を稼ぎ、結果として逐次駆動方式より8倍高いSN比を達成。60型を超えるような大型のタッチパネルでも、10点以上の多点入力を検知する制御ICなどを製品化してきた。


並列駆動式の検知により70型の大型ディスプレイでも50点などの多点入力対応を実現した。ただし、色や太さの変更は、画面に表示されたメニューに触れなければならず、スタイラスによって異なる色、太さの線を同時入力することもできなかった (クリックで拡大)

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