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色情報に関する4種類の画像特徴量を高速処理、東芝の画像認識用プロセッサISSCC 2015

東芝は、最新の画像認識用プロセッサに採用することで、最大1.9TOPS(Tera Operations Per Second)の演算性能を実現した新技術について、半導体国際学会「ISSCC 2015」で発表した。

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 東芝は、最新の画像認識用プロセッサに採用することで、最大1.9TOPS(Tera Operations Per Second)の演算性能を実現した新技術について、2015年2月に米国サンフランシスコで開催された半導体国際学会「ISSCC 2015」で発表した。


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 画像認識用プロセッサ「Visconti 4」(TMPV7608XBG)は、2015年1月よりサンプル出荷を開始している。浮動小数点演算処理が可能な8個の画像処理エンジン(MPE:Media Processing Engine)と、新たに開発した画像認識用アクセラレータを含む14個の画像処理アクセラレータなどを、ヘテロジニアス構成で実装したマルチコアSoCである。これにより、最大1.9TOPSの処理性能を、MPEと画像処理アクセラレータ合計の消費電力がわずか3.37Wで実現しているという。

 新開発の画像認識用アクセラレータは、これまでの製品で対応していた独自の画像特徴量である輝度勾配方向共起ヒストグラム「CoHOG(Co-occurrence Histograms of Oriented Gradients)」に加えて、色情報に関する4種類の特徴量処理を追加した。具体的には、色勾配方向共起ヒストグラム「Color-CoHOG」や、エッジ直交方向色差分共起ヒストグラム「CoHED」(Co-occurrence Histograms of pairs of Edge orientations and color Differences)、直線方向色差分共起ヒストグラム「CoHD」(Co-occurrence Histograms of color Differences)、および2次カラーヒストグラム「Color Histogram」である。

 新たに特徴量の処理を組み合わせることで、夜間など背景と対象物の輝度差が少ない場合でも、高い画像認識を可能とした。しかも、色情報での識別を可能とする画像認識用アクセラレータを新たに2個搭載したことで、高い認識精度を高速に実行することができる。認識処理速度も同アクセラレータを搭載していないシステムに比べて4倍を実現した。これによって、より多くの物体を短時間で認識することが可能となった。

 東芝は、今回開発した画像認識用プロセッサについて、先進運転支援システム(ADAS)などの用途に向ける。一例だが、1チップで一般障害物の検知、赤信号の認識、車線逸脱警報、車線維持支援、車両及び歩行者の衝突警報/回避支援などの用途に適応することが可能とみられている。

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