検索
ニュース

5Gサービス、サブギガヘルツ帯が鍵にMWC 2015(2/2 ページ)

「Mobile World Congress(MWC)2015」では、5G通信についてパネルディスカッションが行われた。5Gで最も重要なのは、誰もがどこででも通信できる「ユビキタス性の実現」で、500MHz〜1000MHzのサブギガヘルツ帯をどう使うかが鍵になりそうだ。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

司会 500MHz〜1000MHzの周波数帯に関して、対象となる周波数帯を十分に活用することが可能な解決策は?

Smith氏 放送事業者協会は既に、共有の実現に向けて大きく前進している。現在、放送コミュニティとの間での共有を拡大すべく、提案しているところだ。しかし、ブロードバンドを維持するかどうかを政策立案者が決めなければならない場合は、限界に直面することになるだろう。

Borjon氏 周波数利用を見直せば、新たな割り当てが可能になると考えている。非常に優れた代替手法として挙げられるのが、マルチキャストだ。ここで、かつては6MHzのチャンネル幅だけで対応できていたという事実を思い起こすべきではないだろうか。しかしWRCでは、前進していく必要がある。さもなければ、この先4年間、5G規格を策定するためのチャンスが失われることになる。

司会 現在でもほとんどの国が、ある特定の通信事業者に対して、膨大な周波数帯をオークションにかけている。これは持続可能な状態だといえるだろうか?

Sabbagh氏 長期的にはオークションが有効な手段になり得るのかどうか、定かではない。経済価値だけが、周波数の割り当て方をめぐる唯一の論点であるべきだとは思わない。

Rancy氏 政府の担うべき役割は、社会的利益を最大化することにある。特定の状況下において、他の人々にとっても優れた内容であれば、オークションによってそれを実現できる場合もあるだろう。重要なのは、オークションの有無ではなく、免許の有無である。

Righetti氏 問題は、価格と技術、使用量の3つの要素の足並みがそろっていないという点だ。各国ともこれまで、独自に周波数を管理してきた。このため、オークションなどのような既存の手法を変えるのは、非常に難しいだろう。

司会 誰もが参加することができる5Gエコシステムの構築を実現するためには、WRCにおいてどのようなことが最も重要か。

Rancy氏 5Gは、従来の世代の通信規格ではできなかったことが可能になる。その1つがユビキタス性だ。われわれは、放送と同じように、モバイルブロードバンドをどこでも使えるようにしていきたい。5Gではより高周波になり、帯域も増えるだろうから、それが可能になるだろう。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る