ユニットが着脱可能な新型OTDR、最短2cmの分解能を実現:Photonix 2015
横河メータ&インスツルメンツは、「Photonix(フォトニクス) 2015」で、OTDRユニットが着脱可能な新型OTDRなどのデモ展示を行った。
横河メータ&インスツルメンツは、「Photonix(フォトニクス) 2015」(2015年4月8〜10日、東京ビッグサイト)において、光ファイバ線路やネットワークシステムの敷設工事/保守に向けたフィールドテストツールと、光通信システムや光デバイスの研究開発/製造向けの光測定器を展示した。
来場者の注目を集めていた製品の1つがユニット交換式のOTDR(光パルス試験器)「AQ7280シリーズ」である。これまでの一体型OTDRは、測定する光ファイバ路線やネットワークシステムの仕様に合わせて、フィールドテストに必要な波長やダイナミックレンジを備えた測定器をそれぞれ用意し、場合によっては測定現場に複数台の測定器を持参する必要があった。
AQ7280シリーズは、OTDR部をユニット化し、本体から着脱可能な機構とした。OTDRユニットは9種類、OPM/VLSモジュールは5種類を用意している。ユニットの着脱は固定用のネジをコインなどで回すだけで済み、専用工具などは不要である。外出中に複数の現場で作業する場合でも、本体1台と敷設工事/保守作業に必要となる小型OTDRユニットのみを持ち運ぶだけで済む。
また、現行製品ではダイナミックレンジが最大45dBであったが、新たに50dBのOTDRユニットも追加した。これによって、最短2cmと高い分解能で測定することが可能となった。この他、最長15時間動作可能な大容量バッテリを搭載、電源投入から10秒以内での高速起動、マルチタッチ対応の8.4型LCD搭載、といった特長を持つ。
「AQ7280シリーズは海外での販売も好調」(説明員)という。AQ7280シリーズは、英語、中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語など10数か国の言語に対応している。「基本性能や作業性に加えて、測定したデータを保存する際に、ファイル名を現地の言語で記述できることも高い評価につながっているようだ」(説明員)と述べた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- PAM4など最新通信ネットワークの解析/評価を統合的にサポート
キーサイト・テクノロジーは、次世代通信ネットワークシステムの研究/開発や評価用途に向けて、任意波形発生器やオシロスコープなどの測定機器をトータルで提案した。 - OKI、横河電機の青梅事業所を取得
OKIは2015年3月31日、子会社のOKIプリンテッドサーキットが、横河電機のプリント配線板生産と基板実装の拠点である横河マニュファクチャリング青梅事業所(東京都青梅市)を同年4月1日付で取得すると発表した。これにより、OKIプリンテッドサーキットはプリント配線板生産能力を20%拡大させる。 - 村田製作所と横河電機が提携――プラント向け無線分野で
村田製作所と横河電機は2014年10月22日、プラントで使用される無線フィールド機器に搭載する通信モジュールに関して提携したと発表した。 - ミニマルファブの導入から保守まで丸ごと支援、横河ソリューションサービス
横河ソリューションサービスは、「SEMICON Japan 2014」(2014年12月3〜5日)で、ミニマルファブ導入準備から、導入後の運用・保守まで総合的に支援するサービスを紹介した。ミニマルファブに関するあらゆる疑問、相談に丸ごと答えていく。 - オシロのメリットを融合した電力計、無線給電分野にも応用が可能に
横河メータ&インスツルメンツは「TECHNO-FRONTIER 2014」(テクノフロンティア 2014)で、電力測定器や波形測定器の最新製品群を展示した。電力計とオシロスコープの長所を併せ持つ電力測定器「プレシジョンパワースコープ PX8000」は、無線給電やロボットといった分野で高い評価を得ているという。