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2014年の世界半導体売上高ランキング、Qualcommと東芝は下方修正ビジネスニュース 業界動向

Gartnerが、2014年の世界半導体売上高ランキングの最新版を発表した。首位はIntelで、2位にSamsung Electronics、3位にQualcommが続く。2015年1月に発表した暫定値(推定値)に比べ、売上高では、東芝とQualcommが下方修正されている。

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 米国の市場調査会社であるGartnerは、半導体メーカー各社の最終的な業績結果に基づき、2014年の半導体売上高ランキングトップ10社の最新版を発表した。

 同社は2015年1月に暫定ランキングを発表している*)が、この時に比べて東芝とTexas Instrumentsの順位が入れ替わっている以外は、順位に変更はない。なお、メーカー各社の売上高や、年間成長率、市場シェアなどについても修正している。

*)関連記事:2014年の半導体売上高は3398億米ドル、インテルは23年連続で首位に

表1 世界半導体メーカー売り上げランキングトップ10(単位:百万米ドル)
2014年の順位 2013年の順位 社名 2014年売上高 対前年成長率 2014年シェア
1 1 Intel 52,331 7.7% 15.4%
2 2 Samsung Electronics 34,742 13.4% 10.2%
3 3 Qualcomm 19,291 12.1% 5.7%
4 5 Micron Technology 16,278 36.6% 4.8%
5 4 SK Hynix 15,997 26.7% 4.7%
6 7 Texas Instruments 11,538 8.9% 3.4%
7 6 東芝 10,665 −5.4% 3.1%
8 8 Broadcom 8,428 2.8% 2.5%
9 9 STMicroelectronics 7,376 −8.7% 2.2%
10 10 ルネサス エレクトロニクス 7,276 −8.8% 2.1%
その他 156,409 5.5% 46.0%
合計 340,331 7.9% 100%
出典:Gartner

 Gartnerは、東芝の2014年の半導体売上高について、2015年1月の時点では115億8900万米ドルと見込んでいたが、今回それを106億5500万米ドルに下方修正した。その結果、前回6位だった東芝が7位に、7位だったTexas Instruments(TI)が6位へと入れ替わっている。

東芝とQualcommは下方修正

 Gartnerの最新レポートによると、2014年の世界半導体売上高は、同社が事前予測していた3398億米ドルから5億米ドル増加し、3403億米ドルに達したという。しかし、このような微増では、7.9%の成長率を増加させるには至らなかった。また今回、IntelとSamsung Electronicsの2014年の半導体売上高が前回からわずかに上方修正されているが、一方でQualcommと東芝については少し下方修正される結果となった。

 上位25社の半導体メーカーの売上高合計は、前年比で11.7%増加し、半導体業界全体を上回る成長率になった。上位25社の市場全体に占める割合は、2013年の69.9%から2014年には72.4%に増加している。

DRAMメーカーが好調

 Gartnerのリサーチ担当バイスプレジデントを務めるAndrew Norwood氏は、発表資料の中で、「2013年は、ASICやディスクリート半導体、マイクロコンポーネントなど、あらゆる製品カテゴリが減速したが、2014年は一転して全てのカテゴリがプラス成長を遂げた。中でもメモリ市場は、16.6%の成長率を記録し、2年連続で最も優れた成果を上げている。メモリ製品以外の分野の成長率は、わずか4.9%だった。グループ別でみると、最も好調だったのはDRAMメーカーで、活況を呈するDRAM市場の勢いに乗った形だ。売上高は前年比32%増となる461億米ドルに達し、史上最高を記録した1995年の418億米ドルを上回る結果となった」と述べている。

 Intelは、2年連続で売上高を減少させていたが、今回はPC部門の回復によって売上高が7.7%増加し、成長軌道に復帰した。また、2014年の市場シェアは15.4%と、2013年比ではわずかに減少しているものの、23年連続で半導体市場シェアランキング第1位の座を維持した。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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