CEATECで人気を集めたセンサー+通信モジュール、IoT向けに製品化――アルプス電気:TECHNO-FRONTIER 2015
アルプス電気は、「TECHNO-FRONTIER 2015」(2015年5月20〜22日、千葉・幕張メッセ)で、マイコンと環境センサー、無線通信チップを搭載したモジュールを組み込んだ「IoT Smart Module」を展示した。「CEATEC JAPAN 2014」で同モジュールの引き合いが多かったので、モジュールだけでなく、それを組み込んだ機器として発売しようと決断したという。
アルプス電気は、「TECHNO-FRONTIER 2015」(2015年5月20〜22日、千葉・幕張メッセ)で、マイコンと環境センサー、無線通信チップを搭載したモジュールを組み込んだ「IoT Smart Module」を展示した。2015年6月に、国内の法人限定で発売される予定だ。介護や見守り、農業といった用途に向ける。
IoT Smart Moduleには、親機と子機がある。親機はUSB受信モジュールで、子機には、マイコン、気圧センサー、温湿度センサー、UV/照度センサー、開閉センサー(リードスイッチ)、無線通信チップを集積したモジュールが搭載されている。無線通信には、障害物に強い920MHz帯の特定小電力無線を採用した。そのため100mと長い通信距離を実現している。子機を任意の場所に設置しておけば、収集したデータは無線通信で親機に送られる。
アルプス電気は「CEATEC JAPAN 2014」(2014年10月7〜11日、幕張メッセ)で、無線通信チップとセンサーを搭載した超小型モジュールを展示した*)。その際、非常に引き合いが多く、「このモジュールをこのまま売ってくれないか」と言われることもあったという。CEATECを通して分かったのが、「IoT(モノのインターネット)関連のシステムを構築したいが、簡単に構築するための製品がないことだった」(アルプス電気)という。アルプス電気は、「IoT関連機器の中に搭載される部品を作るのが当社だが、そこから一歩踏み出して、IoTシステムとして使える製品を開発してはどうか、という話になった」と説明する。それが、IoT Smart Moduleだ。
*)関連記事:通信モジュール+センサーで多様なウェアラブル機器を実現――アルプス電気
IoT Smart Moduleの子機には、ソーラーパネル駆動と電池駆動の2タイプがある。価格は親機、子機ともに1台2万円(税別)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 通信モジュール+センサーで多様なウェアラブル機器を実現――アルプス電気
アルプス電気は、「CEATEC JAPAN 2014(CEATEC 2014)」において、指輪型端末の試作品や、通信モジュールとセンサーを搭載したモジュールなど、ウェアラブル機器向けの開発品を出展した。 - 920MHz帯、Wi-SUN普及に向けたアナログ・デバイセズの意気込み
アナログ・デバイセズはワイヤレスジャパン2013(2013年5月29〜31日、東京ビッグサイト)で920MHz帯無線、スマートユーティリティネットワーク向け無線通信仕様「Wi-SUN」対応機器の開発に向けたソリューションの展示を行った。 - IoT機器向け無線モジュール、複数の無線通信規格に1個で対応
u-blox(ユーブロックス)は、「第18回 組込みシステム開発技術展」(ESEC2015/2015年5月13〜15日、東京ビッグサイト)で、GPSやセルラー、Wi-Fi/Bluetoothなど主要な無線通信技術に対応できるIoT(モノのインターネット)機器向け「ワイヤレス&測位ソリューション」を提案した。 - アプリックス、1個300円の“Beaconモジュール”で採用数伸ばす
アプリックスは、Bluetooth Smart対応ビーコンモジュールを1個300円という低価格設定で展開している。Bluetoothによるビーコンは、アップルのiOS7が対応したことで新たなマーケティングツールとして注目を集めており、アプリックスでは、モジュールとともにセキュリティサービスなどを提供して拡大するビーコン関連需要の取り込みを図っていく。 - IoTの潜在市場は無限大、今後の半導体業界のけん引役に
モノのインターネット(IoT)の市場規模は、計り知れない。インターネットに接続できる機器なら、あらゆるモノが対象になるからだ。Semico Researchは、今後はIoT市場が半導体業界のけん引役になるとみている。