EPSや人型ロボットなどをデモ展示、ams製ポジションセンサーICを搭載:TECHNO-FRONTIER 2015
amsは、「TECHNO-FRONTIER 2015」(2015年5月20〜22日、千葉・幕張メッセ)で、磁気ポジションセンサーICを中心に、車載制御システムやロボットなどにおけるモータ制御の応用事例をデモ展示した。
amsは、2015年5月20〜22日に千葉・幕張メッセで開催された「TECHNO-FRONTIER 2015」において、ホール効果を利用した磁気ポジションセンサーICを中心に、車載制御システムやロボットなどにおけるモータ制御の応用事例をデモ展示した。また、角度誤差をなくした「DAEC(Dynamic Angle Error Compensation)」機能搭載の新製品を紹介した。
Amsは高性能アナログICに強みを持つICメーカーである。主力製品の1つである磁気ポジションセンサーICは、車載制御システムやロボットから、産業機器、ビル/ホームオートメーション、家電機器まで幅広い用途に採用されている。展示ブースでも、自動車の電動パワーステアリング装置(EPS)向けブラシレスDC(BLDC)モータ制御用途の磁気ポジションセンサーICや、関節駆動用モータを制御するために36個の磁気ポジションセンサーICが組み込まれた人型ロボットの動作デモなどを行った。
光学式エンコーダやポテンショメータの代替狙う
同社の磁気ポジションセンサーICは、高速回転時において、クラス最高レベルの精度を達成した。もちろん、非接触での角度検出を可能としたことや、2個のICチップを積層して組み込んだことも、高い精度と信頼性の実現につながっている。このため、自動車の電動パワーステアリング装置などで数多く採用されている。電動2輪車など次世代モビリティに搭載されるモータ制御用途などにも期待している。
amsでポジションセンサー担当シニアグローバルマーケティングマネージャを務めるHeinz Oyrer氏は、「当社の磁気ポジションセンサーICは、浮遊磁場に対して優れた耐性を実現している」と、製品の特長を繰り返し強調した。光学式エンコーダやポテンショメータからの置き換えを狙う。
「DAEC(Dynamic Angle Error Compensation)」機能を搭載した新製品「AS5047D/5047P」も併せて紹介した。磁気ポジションセンサーICにおいては、動作速度が高速になると制御する位置精度も誤差が生じる。動作速度に演算速度が追従できなくなるからだ。同社によれば、「角度エラー補正を行わない場合、12%の誤差が生じる。補正用のソフトウェアやハードウェアを追加すれば、その誤差を1.2%まで抑え込むことができる。DAEC機能を搭載した製品は、新開発のアルゴリズムを組み込むことで、誤差はゼロとなる」。すでに採用済みの車載機器向けなどに対しては、現行製品を供給し続けるが、新しい開発プロジェクトに向けては、DAEC機能を搭載した新製品を提案していく考えだ。
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