GaNデバイス開発でIDTとEPCが提携、ワイヤレス給電や通信・コンピュータ向け:パワー半導体 GaNデバイス
Integrated Device Technology(IDT)は、エンハンスモードの窒化ガリウム(eGaN)FETで強みを持つEfficient Power Conversion(EPC)と提携した。両社は、eGaN技術とシステム化のノウハウを持ち寄り、通信・コンピュータやワイヤレス給電、RF回路に向けた高速で高効率の半導体デバイス製品を共同開発していく。
Integrated Device Technology(IDT)は2015年6月、エンハンスモードの窒化ガリウム(eGaN)FETで強みを持つEfficient Power Conversion(EPC)と提携した。両社は、eGaN技術とシステム化のノウハウを持ち寄り、通信・コンピュータやワイヤレス給電、RF回路に向けた高速で高効率の半導体デバイス製品を共同開発していく計画だ。
今回の提携に基づき、両社は主に3分野向けの製品開発に注力していく。その1つが通信・コンピューティングインフラ向けである。GaNの低容量およびゼロQRRを、チップスケールパッケージの低インダクタンスと組み合わせることで、高周波・高効率の半導体デバイスを開発する。
2つ目はワイヤレス給電に向けた製品である。A4WP(Alliance for Wireless Power)コンソーシアムプロトコルのワイヤレス電力伝送規格では、動作周波数が6.78MHzとなっている。高速かつ低損失スイッチング動作を可能とするGaNベースの素子を開発することで、有線による電源供給と同等の電力効率を実現することができるという。3つ目として、通信インフラ装置に向けたRFデバイス製品の共同開発を挙げた。
EPCが開発したeGaN FETは、従来のパワーMOSFETの代替品として、DC-DCコンバータやワイヤレス給電、パワーインバータなどの用途に用いられている。一方、IDTはミックスドシグナル半導体技術をベースに、タイミングICやシリアルスイッチIC、インタフェースICなど、特定用途向けソリューションを提供している。これらの得意技術を持ち寄り、両社はGaNとシリコンの技術を融合した新しい半導体デバイスの開発を共同で行うこととした。
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