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UMCが14nm FinFETのプラットフォームを強化、ARMとも提携「Cortex-A」を最先端プロセスで実証へ

UMCは、14nm FinFETプロセスの導入に向け、ARMやSynopsysと提携し、同プロセス向けのプラットフォーム構築に取り組む。まずは、ARMのプロセッサコア「Cortex-A」を14nm FinFETプロセスで実証する予定だ。

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 ARMとSynopsysは、世界第2位の規模を持つファウンドリであるUMC(United Microelectronics Corp.)と協力し、UMCの14nm世代のFinFETプロセス技術を初めて用いたテストチップを製造する計画だ。同プロセスで、ARMのプロセッサコア「Cortex-A」を実証する。

 UMCの14nm FinFETプロセスは、128Mビット SRAMの製造歩留まりにおいては既に実証されていて、2015年後半のテープアウトを見込んでいる。UMCは、Samsung ElectronicsやTSMCに追い付くべく、20nm世代を飛ばして14nm FinFETプロセスに移行する。

Synopsys「DesignWare」も取り込む

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 UMCは、Synopsysの組み込みメモリとロジックライブラリの「DesignWare」を含めるために、14nm FinFETの取り組みを拡張している。

 UMCが14nm FinFETプロセス技術を実証したことで、IP(Intellectual Property)エコシステムで使用できるようにするための取り組みが始まった。これらIPエコシステムには、ファウンデーションIPや、ARMプロセッサの物理設計などが含まれる。

 ARMの物理設計グループでゼネラルマネジャーを務めるWill Abbey氏は、2015年6月22日(台湾時間)にUMCが発表したプレスリリースの中で、「UMCの14nm FinFETプロセスを用いたCortex-Aのテストチップのテープアウトは、われわれにとって大いに励みとなる」と述べている。

 SynopsysのIPおよびプロトタイピング部門でマーケティング担当バイスプレジデントを務めるJohn Koeter氏は、別のプレスリリースの中で、「UMCとの提携を拡張することは、『UMCのプロセスを使ってDesignWare IPをSoC(System on Chip)に取りこむ』という、2社共通の目標を示している」と述べた。

 UMCのIPおよび設計サポート部門でバイスプレジデントを務めるSteve Wang氏は、プレスリリースの中で、「当社が14nm FinFETプロセスの提供の準備を進める中、強固な設計サポート基盤を構築し、同プロセスのプラットフォームを強化するのは重要なことだ」と述べた。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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