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技術の「染み出し」が武器に、圧倒的な製造力で勝負するアルプス電気電子部品に徹して60年超(4/4 ページ)

アルプス電気は、長年かけて培った技術を市場に合わせて改善するという“技術の染み出し”によって発展してきた。高品質な製品を圧倒的な量で製造することを得意とする同社だが、反対にそれが弱みになることもあるという。アルプス電気の製品開発の歴史を紹介する資料館「ALPS MUSEUM 未来工房」からは、アマチュアラジオ愛好家に人気を博したエアバリコンやプリンタなど、懐かしい電子部品を紹介しよう。

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レアもの続々「ALPS MUSEUM 未来工房」

 60年超という長い歴史の中で、どんな電子部品が生まれてきたのか。同社の製品開発の歴史を展示する資料館「ALPS MUSEUM 未来工房」では、それを垣間見ることができる。未来工房には、アマチュアラジオ愛好家に人気を博したエアバリコンから、アルプス電気の電子部品を搭載した世界初のカーナビやマウスまで、懐かしい製品の数々が展示されていた。


photophoto 「ALPS MUSEUM 未来工房」の入り口(左)と内部 (クリックで拡大)
photophoto 左=アマチュアラジオ愛好家に人気を博したエアバリコン。エアバリコンを買って、自作のラジオを作った方がたくさんいたそうだ / 右=世界初のナビゲーション「ジャイロゲータ」。現在のカーナビの前身である (クリックで拡大)
photophoto 左=5.25インチフロッピーディスクドライブ。第1号製品はAppleの「AppleII」に採用された / 右=マイクロソフトと共同で開発された、日本初となるマウス。発売当初の値段は1万円だったそう (クリックで拡大)
photophoto 左=日本初のUHF帯対応チューナ。作る前から注文が殺到したそうだ / 右=カセットメカニズム。こういった複雑な機構を作るのは、アルプス電気の得意技である (クリックで拡大)
photophoto 左=数々の磁気ヘッド。これが「しみ出し」の例だ / 右=アルプス電気が「激レア」と語る同社のプリンタ。マイクロドライ方式を採用していて、布などの柔らかい素材にもきれいにプリントできるのが特長だ。現在は販売を中止しているが、熱狂的なファンが多くいて、販売継続を求める声もあったという(クリックで拡大)
photophoto 左=1948年に「片岡電気株式会社」として設立した当時の社屋(東京都大田区雪谷町)と、営業で使用したリヤカー。これに製品を積んで秋葉原まで歩き、営業活動に励んだという / 右=未来工房には、アルプス電気の年表も展示されていた (クリックで拡大)

 未来工房の見学は、アルプス電気のHPから申し込むことができる。本記事で紹介した以外にも、たくさんの電子部品が展示されているので、興味のある方は訪ねてみてはいかがだろうか*)

*)見学には社員のアテンドが必要になる。

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