Maxim、ルネサス「R-Carコンソーシアム」に参加:SoCとアナログ半導体が連携したSDRの開発を開始
Maxim Integrated Products(マキシム)は2015年8月、ルネサスが提唱するパートナーシップ「R-Carコンソーシアム」に参加したことを発表した。ルネサスのSoCとマキシムのアナログ半導体が連携した車載向けソリューションを展開していくという。
大手アナログICベンダーのMaxim Integrated Products(マキシム)は2015年8月、ルネサスが提唱する、自動車のヘッドユニット向けプラットフォーム構築を目指すパートナーシップ「R-Carコンソーシアム」に参加したことを発表した。
車載半導体市場の拡大
米国の調査会社IC Insightsが2014年に発表した調査によると、車載半導体市場における2013年から2018年の年平均成長率は10.8%と予測されている。ハイブリッドカーや電気自動車(EV)の普及、自動運転システムの開発、車間通信やカメラ機能など、さまざまな運転支援システムの普及で今後も用途が拡大するのは確実である。
マキシムは、車載半導体の強化に取り組んでおり、LEDヘッドライティング、ソフトウェアディファインドラジオ(SDR)、ギガビットマルチメディアシリアルリンク(GMSL)ソリューション、バッテリーマネジメントIC、パワーマネジメントIC(PMIC)などさまざまなアナログ車載半導体を製品化している。
ルネサスのSoCと連携したソリューションを
マキシムは、今回ルネサスの「R-Carコンソーシアム」に参加することで、SDRアプリケーションでは、SoCとアナログフロントエンドを直接デジタル接続し、SoCで高速デジタル信号処理をすることで、世界中のあらゆるラジオシステムに対応したラジオチューナーが構成可能なソリューションの開発を開始。従来のベースバンド信号処理に必要な回路を削減、大幅なコストダウンとともに同一デザインを実現するという。
ルネサス車載情報システム事業部の吉田正康氏は「マキシムがR-Carコンソーシアムに参加することで、ルネサスのSoCとマキシムのアナログ半導体が連携し、革新的な車載向けシステムが実現することを期待している」とリリース上で述べている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ルネサス、車載向け90nm BCDプロセス量産を発表
ルネサス エレクトロニクスは、アナログとロジック回路を混載できる最小加工寸法90nmのBCDプロセスで車載向けデバイスの量産を開始したと発表した。同プロセスを武器に、欧州の競合に後じんを拝している車載向けアナログ/パワーデバイス領域でのシェア拡大を目指す。 - iOSコンソーシアムが新WGを発足、IoT機器との連携ビジネス拡大へ
iOSコンソーシアムは、新たなワーキンググループ(WG)として「IoT&Connected Device WG」を立ち上げた。IoT及び周辺機器など外部機器とiOS搭載端末との連携ビジネスを推進していく。 - 民生・車載用途向けワイヤレス充電システム、フリースケールが提供
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、民生電子機器と車載電子機器向けに、プログラミングが可能なワイヤレス充電ICおよびリファレンスデザインを発表した。新製品はワイヤレス・パワー・コンソーシアム(WPC)のQi仕様に準拠している。 - ルネサスが「第4次産業革命の布石」を目指すコンソーシアムの参加企業募集を開始
ルネサス エレクトロニクスは2015年1月27日、同社LSI製品を核にした産業機器制御システムや産業ネットワークシステムの開発を目指して同年2月に立ち上げる「R-INコンソーシアム」への参加企業募集を開始したと発表した。