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SoC設計で極めて重要なIP品質をどう評価するか“7つの検証レベル”を解説(3/3 ページ)

IPの品質は、サードパーティー製IPを使用するSoC設計チームにとても大切です。しかし、新しいIPを使用するときは、どの顧客もある程度のリスクトレードオフがあります。リスクを最小限に抑え、開発期間をできるだけ短縮したいなら、IPを“7つの検証レベル”で評価しなくてはなりません。

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高品質が市販IPの成功のカギ 

 もちろん、検証と品質がIP選定にあたっての唯一の検討事項ではありません。新しい技術や規格は常に出現していて、コンフィギュラビリティはこの絶え間ない進化をサポートしていなくてはなりません。結果と生産性の質を高めるイノベーションもSoCのコスト削減に寄与しなくてはなりません。したがってIPの選定では、技術上のメリット、コストの削減、そして品質上のリスクをてんびんにかけることになります。

 技術上のメリットが十分に大きければ、品質上のリスクを取るだけの価値があるでしょう。例えば、低電力プロセッサコア、コンフィギュラブルプロセッサ、高性能GPU、NoC(ネットワークオンチップ)インターコネクトは、かつては中小企業によって開発・製品化された、実証されていない技術でした。これらは今日、かつてないほど複雑ないくつかのSoCで実証され、顧客の安心、選定、品質の向上、技術面での投資拡大および革新という好循環につながっています。その成功の秘密は、これらすべての技術がしっかりした品質プログラムとグローバルサポート企業を通じて進化してきたことにあります。

 高品質Socを構成する高品質エレクトロニクスシステムは、十分に検証されたコンポーネントで作られる必要があります。したがって、あらゆる検討事項を保証するためにも、チップ設計者が7つのIP検証レベルに基づいて候補IPを精査することが重要です。

筆者プロフィル

K. Charles Janac氏

 NoCテクノロジという概念を世界に先駆けて提唱したArterisの会長、社長兼CEO。20年に及ぶキャリアはEDA、半導体資本設備、ナノテクノロジ、産業用ポリマー、ベンキャーキャピタルなど多岐の分野にわたる。 


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