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ざらざら感とプチプチ感、2種類の感触を実現:NLTテクノロジーの触覚ディスプレイ(2/2 ページ)
NLTテクノロジーは「CEATEC JAPAN 2015」で、「ざらざら感」と「プチプチ感」の2種類の触覚を味わえるディスプレイなどを展示した。よりさまざまな感触を実現できるようになれば、通信販売などで、実際の洋服や布製品の手触りを再現できるような触覚ディスプレイが登場する可能性もある。
「輝度の均一性」など、独自の技術で勝負
NLTテクノロジーの液晶ディスプレイは、医療、建設機械、アミューズメント、FA(Factory Automation)など、さまざまな分野で採用されている。ローエンドは主に中国・新興国向けが多く、ハイエンドは欧米向けが中心になるという。
同社は、いかに用途に適したディスプレイを実現するかを常に念頭に置いている。「建設機械で使うならば振動に強いもの、医療用途で使うならば輝度が均一であるもの、といった具合だ」(同社)。例えばレントゲンの写真を表示する場合、白い色がディスプレイのどの部分でも均一に表示されなければならない。何かの疾患と誤診してしまう可能性もあるからだ。NLTテクノロジーによると、輝度の均一性を実現するには、LED1個1個の出力を調整するなど精度の高い技術が必要になるという。そうした細かい技術で勝負することが、他社との差異化につながっている。
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