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“米国発”Synergyをお披露目、ADAS関連もルネサス DevCon 2015(2/2 ページ)

プライベートイベント「Renesas DevCon 2015」を米国で開催中のルネサス エレクトロニクス。2日目の10月13日(現地時間)に行われた基調講演では、2015年6月に発表されたIoT機器向け設計基盤「Renesas Synergyプラットフォーム」とADAS関連の技術が2本柱となった。

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 Sebt氏は、Synergyプラットフォームの特徴を「拡張性」と「互換性」という2つのキーワードで表した。ルネサスは同プラットフォーム向けのマイコンを、既存のものは使わずに新たに開発しているが、それも拡張性と互換性を実現するためだ。

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「Renesas Synergyプラットフォーム」向けに、新たに開発されたマイコン(クリックで拡大)
photophotophoto Synergyプラットフォームの拡張性と互換性を実現する鍵の1つであるマイコン。アプリケーションに合わせて、超低消費電力の「S1」、高効率の「S3」、高性能の「S7」へと移行してもマイコンの端子配置などは変わらない。一度書いたソフトウェアは何度でも再利用できる(クリックで拡大)
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従来の組み込みシステム開発では、ハードウェア設計の後に、ドライバソフトウェアやミドルウェアの設計、RTOSの実装、クラウドへの接続など、基本的なシステムコード開発(図版の「Essential system Code」)という工程があったが、Synergyプラットフォームを活用することで、同工程にかかる時間を大幅に減らすことができる。その分、差異化を図りやすいアプリケーションコードの開発や他の機能の追加に時間をかけることができる(クリックで拡大)

 Sebt氏は、「拡張性」と「互換性」という言葉を何度も繰り返し、SynergyプラットフォームによってIoT機器開発の負担を減らすとともに、市場参入の障壁を下げ、IoT市場の裾野を広げることに貢献することを強調した。

 なお、Synergyプラットフォームのアーキテクチャの詳細については、別記事にて後日お伝えする。

ADAS関連の技術開発も加速

 基調講演のもう1つのテーマとなっていたのが、ADAS(先進運転支援システム)関連の技術だ。ADASは、車載の中でもルネサスが注力する分野の1つである。同社のADASへの取り組みは、2015年9月に、車載情報システム向けSoC「R-Car」の新シリーズとして、車載カメラネットワーク用の「R-Car T2」と車載無線通信用の「R-Car W2R」を相次いで発表したことで、より強化されている。

 R-Car T2はEthernet AVBに準拠し、1280×960ピクセルのHD映像を1ms以下の遅延で出力することが可能だとしている。一方のR-Car W2Rは、IEEE 802.11pに準拠した5.9GHz帯の車車間・路車間通信向けのSoCで、送信帯域外雑音を−65dBm以下に抑えた。

 また、「R-Car H2」を使い、自動車に搭載したカメラやレーダー、レーザーレーダー(ライダー)から集めた周辺環境の情報を処理してディスプレイに表示する、いわゆるセンサーフュージョンについても紹介した。

photophoto カメラやレーダーを搭載したクルマで周辺環境をモニタリングする(左)。レーダーを使って実際にモニタリングしている様子(クリックで拡大)

 DevCon 2015ではADAS関連のデモも多数行われているので、そちらについても後日紹介したい。

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