フェアチャイルドも身売り検討か:インフィニオンやオンセミと交渉中?
Fairchild Semiconductor International(フェアチャイルド)が身売りを検討し、独Infineon Technologies(インフィニオン)や米ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)との売却交渉に入ったと米メディアが伝えている。
米Bloombergが伝える
米メディアのBloombergは2015年10月14日(米国時間)、世界初のICメーカーとされる1957年設立企業と同名義を持つFairchild Semiconductor International(フェアチャイルド/以下、Fairchild)が身売りを検討し、売却先を見つけるため米証券会社Goldman Sachsと契約したと伝えた。
Fairchildは、コンピュータから産業機器、自動車など用途向けのミックスドシグナルICや電源ICを手掛けている。Bloombergは、匿名の情報筋によるものとして、Fairchildが、売却先として独Infineon Technologies(インフィニオン/以下、Infineon)や米ON Semiconductor(オン・セミコンダクター/以下、ON Semi)と交渉中だと報じている。なお、報道によれば、売却先と合意には至っておらず、売却期限が差し迫っているわけではないという。
こうした報道を受け、Fairchildの株価は一時、14.50米ドルから17米ドル以上まで急上昇したが、16.35米ドルに落ち着き、同社の時価総額は約19億米ドルとなった。
なお、Fairchildは2015年10月15日(米国時間)に2015年第3四半期業績を発表する予定だ。
売却先の候補に挙がっているInfineonは、無線/有線通信向け事業を売却したのち、買収により事業規模を拡大。2015年初めにはInternational Rectifierを30億米ドルで買収している。
・関連記事:インフィニオン、IRの買収を完了
ON Semiについても、2014年に、イメージセンサーメーカーのAptina、Turesenseの2社を買収するなど、積極的な買収策で事業規模を拡大してきている。
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