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歩行者に優しい横断歩道、スマホのWi-Fi利用で:ルネサス DevCon 2015(3/3 ページ)
ルネサス エレクトロニクスが米国で開催したプライベートイベント「DevCon 2015」では、車載製品からアナログ・パワー製品、「Synergyプラットフォーム」まで、多数の製品デモが行われた。車載向けでは、車車間・路車間通信(V2X)向けの最新SoC「R-Car W2R」を使い、Wi-FiとIEEE 802.11pの通信を組み合わせて、“歩行者に優しい”横断歩道を提案するデモを見せていた。
アナログ・パワー分野
アナログ・パワー関連の製品では、OIS(光学式手振れ補正)向けの技術などを展示した。カメラのモーターを動かし、レンズを振動させることで、手振れによる振動を相殺するというもの。ルネサスのマイコン「RL78」を内蔵したアナログICが使われていて、“デジタルとアナログの融合”をうたっている。「ソフトウェアでも手振れを補正することはできるが、カメラ自体のモーターを動かして相殺する方が、よりきれいに補正できる」(ルネサス)。
右側が、レンズそのものを振動させて手振れによる振動を相殺したもの。ソフトウェアによる手振れ補正を行っている左側に比べて、ぶれが少ない
また、インバータ向けに、IGBTとダイオードをワイヤーを使わずに1パッケージに収めたモジュールの試作品を展示した。定格は600V/200A。小型化できることが特長で、200kWクラスの従来のインバータに比べると、サイズを約5分の1にできるという。現在はサンプル出荷の準備をしている段階で、量産は早くて2016年になるとしている。
何の展示……!?
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