従来比1/30のコストでライン構築できる接合技術:「SEMICON JAPAN 2015」で日本初の展示
コネクテックジャパンは、「SEMICON JAPAN 2015」に、ダメージフリー接合技術とデスクトップ型フリップチップボンダーを日本で初めて展示すると発表した。
基板の材料側にバンプを形成
コネクテックジャパンは、2015年12月16〜18日に東京ビッグサイトで開催される「SEMICON JAPAN 2015」に、ダメージフリー接合技術「Monster PAC Technology」と、デスクトップ型フリップチップボンダーを日本で初めて展示すると発表した。
現行の接合技術はウエハー側にバンプを形成し、ウエハー工程での作り込みが必要になる。そのため、対応する設備も前工程用の設備が必要となり、工期が長く高コストになるという欠点があった。また、バンプの材料がはんだやスズ/銅を用いるため、基板との接合に260〜270℃という高い温度と荷重が必要になり、物理的なダメージに弱いデバイスに対して深刻な影響を与えてしまう欠点もあった。
Monster PAC Technologyは、これらの欠点を解決する低温低圧の実装技術という。印刷工法を工夫することで、基板側に銀ペーストによるバンプを形成。接合の強度を保ちつつ、低い温度(170℃)と荷重で接合することを可能にしたという。「IoTや5Gで多様化/複雑化するニーズに対して、従来型の大量生産ラインでは対応が不可能なパッケージを、開発から量産まで低コストで対応することが可能になる」(同社)と語る。
同社は、Monster PAC Technologyにより、フリップチップボンダーをデスクトップサイズまで小型化/低価格化することを可能にしている。クリーンルームも不要になるため従来比1/30のコストでパッケージラインを構築できるとした。
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