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東芝ヘルスケア、IoTで広がる“見守り”の可能性SEMICON Japan 2015 会場レポート

東芝ヘルスケアは2015年12月16日に開幕した展示会「SEMICON Japan 2015」(東京ビッグサイト/2015年12月16〜18日)で、“見守り”を重視したIoT製品の展示を多数行った。

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 東芝ヘルスケアは2015年12月16日に開幕した展示会「SEMICON Japan 2015」(会期:2015年12月16〜18日)で実施されている特別展「WORLD OF IOT」で、“見守り”を重視したIoT製品の展示を行った。本記事では、リストバンド型生体センサー「Silmee W20/21」と参考出品された高齢者の徘徊を防止するIoT製品を紹介する。

緊急事態にも安心

 最初に紹介するのは、リストバンド型生体センサー「Silmee W20/21」である。そのコンセプトは、「自分を分析する。大切な人を守る。そして、あらゆる分野に新しい可能性を」。従来のウェアラブル機器によく搭載してある活動量計に加えて、さまざまな機能が搭載されている。例えば、寝ているときの体の動きを内蔵している独自のアルゴリズムで分析することで、どの時間帯に眠りが深いのか/浅いのかを知ることができる。他にも食事管理や会話量測定、脈拍測定、紫外線表示などに利用できるとしている。

 “大切な人を守る”機能としては、外出先で緊急事態が起こったときに機器のボタンを長押しすると、Bluetooth Low Energy(BLE)を通して自分のスマートフォンに信号が送られる。専用のアプリからサーバに情報が送られ、事前に登録している連絡先に通知が行われる仕組みだ。Silmee W21は、機器にGPSも内蔵しているため位置情報を取得することも可能だ。なお、事前に専用のアプリをインストールしておく必要がある。

左=展示されていた「Silmee W20/21」。加速度センサー/脈拍センサー/紫外線センサー/湿度センサーが搭載されている / 右=「Silmee W20/21」は、独自のアルゴリズムで睡眠の様子を自動検出してくれる。体の動きが多い/少ないといったデータを、画像のようにスマート端末で管理することができる (クリックで拡大)

 Silmee W20/21に対応するOSは、Android 4.4以上、iOS 7.0以上である。リチウムイオン充電池を内蔵し、専用のアタッチメントによるUSBで充電が行われる。連続稼働時間は、利用条件により変動するが14日間。防水/防塵は、IPX5/IPX7相当としている。

 Silmee W20のサイズは20.5×65×12.5mmで、重さは約29.5gである。発売は、2015年12月下旬予定としており、価格は2万4000円(税込)としている。

 Silmee W21のサイズは、25.5×65×12.5mmで、重さは約38g。発売時期は未定だが、「2016年3月中を目指している」(同社)としている。価格は2万8000円(税込)だ。

3軸加速度センサーで高齢者の姿勢を把握


「SEMICON Japan 2015」で参考出品された高齢者の徘徊などを防止するIoT製品 (クリックで拡大)

 次に紹介するのは、高齢者の徘徊などを防止するIoT製品である。同製品は、活動量計、GPS、BLEビーコン、3Gによる通信機能を搭載。例えば、GPSを通した位置情報とBLEビーコンによって、「家を出た」「町内を出た」などと家族に通知してくれる。また、3軸の加速度センサーを搭載しており、高齢者の姿勢を把握する。これにより、一定のリズムであれば「歩いている」という判断を、急に傾くといった反応があれば「倒れている」という判断をして通知してくれるのだ。

 なお、家族は専用のアプリを通して、自身のスマートフォンとあらかじめペアリングをしておく必要がある。高齢者が常に持ち歩いてくれるのかという疑問があるが、「ストラップや専用のカバーに入れるといった方法を考えている」(同社)とした。

 同製品は現在、デザインモデルは完成しており、2016年3月中の製品化に向けて動いているという。価格の詳細は決まっていないが、1万〜2万円になるとしている。

SEMICON Japan2015(セミコンジャパン 2015)

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