車載部品用エンプラ、パナソニックがタイで生産:東南アジアで顧客密着型のサービスを提供
パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズは、車載部品用の耐熱フェノール樹脂成形材料をタイの工場で生産する。パナソニック マニュファクチャリング アユタヤ(PMFAT)に生産ラインを新設し、2016年2月より本格稼働に入る。
パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズは2015年12月、車載部品用の耐熱フェノール樹脂成形材料をタイの工場で生産すると発表した。パナソニック マニュファクチャリング アユタヤ(PMFAT)に生産ラインを新設し、2016年2月より本格稼働に入る。
耐熱フェノール成形樹脂材料は、フェノールとホルムアルデヒドを主な原料とする熱硬化性フェノール樹脂をベースに、ガラス繊維や無機フィラーなどで強化したエンジニアリングプラスチックである。耐熱性や寸法安定性、電気絶縁性、機械的強度などに優れているため、車載電装部品や構造部材などの絶縁材料として用いられている。
特に、パナソニック製品は高い耐熱性と強度を両立し、高温環境下での寸法安定性にも優れているという。こうした特長から、モーターをはじめとする車載用部品、各種モーターの整流子、モーターカバー部品などに用いられている。
PMFATは、1994年9月に設立され半導体封止剤や熱硬化性樹脂成形材料、エンジニアリングプラスチックなどを製造している。東南アジアを拠点とする自動車/車載部品関連企業からは、部材供給に対して現地対応の要求も高まっている。このためパナソニックでは、耐熱フェノール成形樹脂材料についてもタイでの現地生産に乗り出すこととした。
耐熱フェノール樹脂成形材料の生産拠点は、三重県の四日市、中国の上海に続き、タイが3拠点目となる。
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