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有機CMOSセンサー、ダイナミックレンジ100倍高感度セルと高飽和セルの2セルで1画素を構成(2/2 ページ)

パナソニックは、有機薄膜を用いたCMOSイメージセンサーのダイナミックレンジを、従来のイメージセンサーに比べ100倍拡大できる技術を開発した。明暗差のあるシーンを鮮明に撮影することが可能となる。

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高速被写体撮影などに対応する技術

 パナソニックは、高速被写体撮影などに対応する技術開発も行っている。「グローバルシャッター機能を実現するための光電変換制御シャッター技術」と「露光ごとに感度を可変できる感度可変多重露光技術」である。

 光電変換制御シャッター技術は、有機薄膜に印加する電圧を変えることによって光電変換効率を制御し、シャッター機能を実現する仕組みである。画素内に新たな素子を追加する必要はなく、飽和信号量が減少することもないという。画素ゲインを切替える「高飽和画素技術」により、グローバルシャッター機能を有する従来のCMOSイメージセンサーに比べて、約10倍の飽和信号量を実現することが可能となった。


従来型CMOSイメージセンサー(左)と有機CMOSイメージセンサーにおけるグローバルシャッター機能を比較した例 (クリックで拡大) 出典:パナソニック

 感度可変多重露光技術は、有機薄膜へ印加する電圧や時間を変化させることで、感度を可変させる技術である。1回の撮像で動体速度に合わせた最適露光が得られる。これにより、動き検出時の進行方向の情報を取得することが可能となる。


上段はシャッターモードの違いによる撮影画像の比較例、下段は、露光時間や感度を可変した多重露光の撮影事例 (クリックで拡大) 出典:パナソニック

 パナソニックは開発した技術の一部について、米国サンフランシスコで開催される半導体集積回路技術の国際会議「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference) 2016」(2016年1月31日〜2月4日)で発表する。

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