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SSDのリモートDMAを実現する「NVMe Over Fabrics」福田昭のストレージ通信(22) SSDインタフェースの現在(4)(2/2 ページ)

今回は、リモートアクセスが可能なネットワークを経由してNVMeのホスト/デバイスを接続するための規格「NVMe Over Fabrics」を解説したい。

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リモートアクセスによる遅延の増加と性能の低下

 ファブリック経由でのSSD接続で問題となるのが、ローカルのSSDに対するアクセスで発生するレイテンシ(遅延時間)と、リモートアクセスで発生するレイテンシの違いである。当然、リモートアクセスのレイテンシは長くなる。NVMeオーバーファブリックでは、リモートアクセスによるレイテンシの増加を10マイクロ秒以内に抑えることを目標仕様としている。

 また、リモートアクセスによる入出力速度(IOPS)の低下も考慮すべき問題点である。NVMeオーバーファブリックでは具体的な数値は定めず、「IOPSの低下は最小限にとどめる」としている。

 Pappas氏は、IntelのNVMe SSD「P3700」を使用してローカルとリモートでSSDの性能を比較した結果を述べていた。リモートアクセスによるレイテンシの増加は8マイクロ秒にとどまった。また、リモートアクセスによるIOPS性能の低下は発生しなかった。非常に期待のもてる結果である。

ローカルアクセスとリモートアクセスによるSSDの性能の違い
ローカルアクセスとリモートアクセスによるSSDの性能の違い。出典:FMS2015の講演「Annual Update on Interfaces」のスライド(クリックで拡大)

⇒「福田昭のストレージ通信」連載バックナンバーはこちら

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