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ラティスが身売りを検討か候補には中国企業も?

Reuters(ロイター通信)によると、Lattice Semiconductor(ラティスセミコンダクター)は、投資銀行とともにLatticeの事業売却先を探っているという。その結果、中国企業が名乗りを挙げたようだ。

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 Reutersは匿名の情報筋からの情報として、Lattice Semiconductor(ラティスセミコンダクター、以下Lattice)が米国の投資銀行モルガン・スタンレーに依頼し、売却先の候補となるメーカーの情報を集めているようだ。その中には、中国企業も含まれているという。ただし、現時点ではLatticeがどのメーカーと売却の契約を結ぶかはまったく定かではないという。

 中国企業およびベンチャーキャピタルファンドは、米国のハイテク企業、とりわけ半導体チップメーカーの買収に対して、ますます積極的になっている。中国政府は2015年、今後10年間で1610億米ドルを半導体産業に投資する計画だと発表した。

米調査機関による、M&A案件の調査も

 ここ数週間で、米国のハイテク企業と中国企業を含む2つの大きな取引案件が白紙となった。対米外国投資委員会(CFIUS:Committee on Foreign Investment in the United States)による監査が通らないだろうと懸念されたことが、その要因だ。CFIUSは、買収/売却によって米国企業が外国企業にコントロールされる恐れがないかどうかを調査する連邦機関である。

 2016年2月23日(米国時間)、HDDメーカーの米Western Digitalは、中国のUnisplendour(紫光集団)および同社の子会社であるUnis Union Information System(紫光聯合信息系統)との資本提携と中止したと発表した。Unisplendour/Unis Union Information Systemは、Western Digital株式の15%を取得すべく、38億米ドルを出資することで合意していたが、CFIUSが同取引を調査すると発表したことを受け、出資を取りやめた。

 2016年2月16日(米国時間)には、米Fairchild Semiconductorが、CFIUSの監査に通らないだろうとの予測から、中国の国営企業であるChina Resources Holdingsおよび投資企業Hua Capital Managementからの買収提案は「優位ではない」と発表した。

 2015年、半導体業界には、かつてないほどのM&Aの嵐が吹き荒れた。米国の市場調査会社であるIC Insightによると、取引額は2015年の1年間だけで1050億米ドルに上るという。これは、従来の年平均の8倍以上の数値だ。

 Reutersによれば、売却についてLatticeからのコメントは得られなかったとしている。

 Latticeは、IntelがAlteraを買収して以来、PLD(Programmable Logic Device)の単体ベンダーとしては、Xilinxに次ぐ第2位のメーカーである。

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