Fairchildの身売り先「中国優位」との判断へ:ON Semiconductorとの合意が一転する可能性
Fairchild Semiconductor(フェアチャイルド)は、ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)による買収合意に至っているものの、ON Semiconductorを上回る金額をフェアチャイルドに提示した中国の投資家グループが「優位」になる可能性が出てきた。
Fairchild Semiconductor(以下、Fairchild)は2016年1月5日(米国時間)、中国企業から提示された買収案の方が、ON Semiconductorにより提示された買収案よりも「優位である」との結論に至る可能性が高いことを表明した。Fairchildの取締役会が、法律/財務アドバイザーと協議した結果だという。
Fairchildは2015年11月、ON SemiconductorがFairchildを1株当たり20米ドルで買収することで合意したと発表した。買収額は、24億米ドル(約2900億円)相当になるとされていた*)。
*)関連記事:オンセミ、フェアチャイルドを24億ドルで買収へ
だが約1カ月後の同年12月、中国の国営企業であるChina Resources Holdingsや、投資企業Hua Capital Managementなどを含む中国系投資家グループが、Fairchildに、ON Semiconductorが提示した1株20米ドルを上回る21.70米ドルで買収案を持ちかけたことが明らかになっている*)。
*)関連記事:中国企業がFairchildの買収合戦に乗り出す
Fairchildによれば、同社は、中国の投資家グループによる買収案を検討するために、ON Semiconductorとの契約/合併計画に記載された手順に従い、特定のアクションを取れるという。
ただし、Fairchildは、ON Semiconductorとの買収合意は有効であり、取締役会は、ON Semiconductorからの買収提案を受け入れる姿勢は崩していないとも発表している。
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