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国内データセンター向け、OCP準拠のラック開発CTC、村田製作所、NTTデータ先端技術が協力

伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)、村田製作所、NTTデータ先端技術の3社は、OCP(Open Compute Project)仕様に準拠した専用ラックシステムを共同で開発する。日本市場に適したラックサイズや電源仕様とする。

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 伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)、村田製作所、NTTデータ先端技術の3社は2016年3月、OCP(Open Compute Project)仕様に準拠した専用ラックシステムを共同で開発すると発表した。日本市場に適したラックサイズや電源仕様のシステムを開発し供給していく。

 OCPは、Facebookが自社サービスで使用するデータセンターやハードウェアなどの設備仕様をオープン化するために、2011年から始めたプロジェクト。現在は全世界で150社以上が加盟しており、OCP仕様に準拠したサーバシステムや記憶装置、ラックなどを開発している。

 ところが、既存のOCP専用ラックシステムは米国での利用を前提に設計されており、高さや奥行きなど外形寸法が大きい、電源は3相4線方式への対応が標準、コストも一般的なラックに比べて割高、など日本国内では使い難い仕様となっていた。


3社が共同開発することになった専用ラックシステムのイメージ

 そこで3社は、OCP仕様に準拠しつつ、日本国内のインフラに適合する専用ラックシステムを共同開発することにした。共同開発に当たっては、NTTデータ先端技術が保有する集中電源方式の技術をベースに、村田製作所が電源ユニットとリチウムイオン電池を含むパワーシェルフの開発/製造/販売を担当する。OCPの運営団体からソリューションプロバイダーの認定を受けているCTCは、国内ユーザーから要望を聞きながら、専用ラックシステムの仕様を策定する。ラック製造は、策定された仕様に基づき専門メーカー数社が行う。

 共同開発することになったOCP専用ラックシステムは、集中電源でAC-DC変換を一括で行い、バスバー経由でサーバシステムや記憶装置、ネットワーク機器などに電源を供給する。また、米国などで一般的な送電方式である3相4線方式はもとより、日本などで多く使われている3相3線方式や単相方式、さらには高い電力効率が期待できるHVDC(高電圧直流給電)方式などの選択が可能となる。

 開発するラックの外形寸法は2000×600×1000mmとし、日本国内で一般的に使用されているサイズに変更する予定である。価格も米国で販売中の既存製品に比べて3割程度安くなる見込みだという。

 パワーシェルフと電源装置については2016年8月よりサンプル出荷を始める。製品の販売開始は2017年3月を予定している。多目的の電池モジュールは2017年3月の製品販売を目指して開発中である。

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