MicrochipのAtmel買収、独禁法をクリア:2016年第2四半期に完了見込み
Microchip TechnologyによるAtmel買収は、2016年第2四半期に完了しそうだ。米国とドイツにおいて既に独占禁止法審査をクリアし、現在、韓国とフランスも審査を行っているさなかだという。
Microchip Technology(以下、Microchip)は2016年3月14日(米国時間)、同社によるAtmelの買収が、米国とドイツにおいて独占禁止法審査をクリアしたと発表した。これにより、買収は2016年第2四半期に完了する見込みである。
Microchipは2016年1月、Atmelを35億6000万米ドルで買収すると発表した。Atmelはもともと英Dialog Semiconductorに買収される予定だったが、後から対抗買収を仕掛けたMicrochipによる買収に合意した。これにより、Dialog Semiconductorには、契約解除金として1億3730万米ドルが支払われている。
MicrochipによるAtmel買収は、米国の連邦取引委員会およびドイツの連邦反カルテル局による独占禁止法の審査を通過した。同取引については現在、韓国の公正取引委員会も審査を行っている。Microchipは、韓国の審査も問題なくクリアできるとしている。さらにMicrochipによれば、フランスでも、内部セキュリティ/防衛関連の省庁において審査が行われているようだ。Atmelはフランスで事業を行っていて、以前はフランス軍向けに部品を提供していた。
市場調査会社であるGartnerによると、MicrochipはAtmelの買収により、マイコンの年間売上高ランキングで、ルネサス エレクトロニクス、NXP Semiconductorsに続く第3位となる見込みだ。Microchipの後には、STMicroelectronicsとInfineon Technologiesが並んでいる。
【翻訳/編集:EE Times Japan】
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