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元Intel CEOのAndy Grove氏逝去世界最大の半導体企業へと導いた

IntelのCEO(最高経営責任者)や会長などを務めたAndy Grove氏が、2016年3月21日(米国時間)に死去した。79歳だった。Intelの形成期から、世界最大の半導体メーカーとしての地位を確立するまでの時期に、大きな貢献を果たした人物である。ハンガリー生まれの同氏は、ナチスの占領下から逃れ、米国に亡命したという過去を持つ。

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79歳

 今のところ、Andy Grove氏の死因については明かされていない。同氏は、2000年にパーキンソン病と診断されて以来、長年にわたり闘病生活を送ってきた。また、1990年代には前立腺がんの治療を受け、復帰を果たしていたという。

 同氏は、Intelの共同設立者としての地位は得られなかったものの、1968年の同社創設以来、初期の段階から大きな存在感を示してきた。1979〜1997年は社長を、1987〜1998年はCEO(最高経営責任者)を務め、1997〜2005年には取締役会長に就任していた。

 Intelの現CEOであるBrian Krzanich氏は発表資料の中で、「当社の前取締役会長/CEOであるAndy Grove氏の死去の知らせに、深い悲しみを覚えている。同氏は、幾度となく不可能を可能にし、数多くの技術者や企業家、ビジネスリーダーたちに刺激を与えてきた」と述べている。


Andy Grove氏

 Grove氏は、半導体業界だけでなくさまざまな業界において、大きな影響力を持つ人物だった。Intelがメモリチップメーカーから世界最大のマイクロプロセッサメーカーへと転換を遂げた時期や、PC時代の幕が開き、Microsoftとの協業により大きな成功を収めた時代の初期などにおいて、重要な役割を担ってきた。

 ウィキペディアによると、Grove氏がCEOを務めていた間に、Intelの時価総額は40億米ドルから1970億米ドルへと跳ね上がったという。また、同期間におけるIntelの年間売上高は、19億米ドルから260億米ドルを越えるまでに増加している。

第1号の社員として入社

 ハンガリーで生まれたGrove氏は、ナチスによる占領とソビエトによる弾圧を逃れ、1957年に米国に移住した。米City College of New York(ニューヨーク市立大学シティーカレッジ)において化学工学を学び、1963年に米University of California at Berkeley(カリフォルニア大学バークレー校)で博士号を取得したという。

 そして同年、Fairchild SemiconductorのGordon Moore氏に採用され、研究者として入社する。Intelの発表資料によると、その後Moore氏とRobert Noyce氏がFairchild Semiconductorを去り、1968年にIntelを設立した時、Grove氏は第1号の社員として採用されたという。

 IntelのチェアマンであるAndy Bryant氏は、「Grove氏は、世界各国の著名な思想家や企業各社に影響を及ぼし続けることが可能な企業戦略とリーダーシップの構築に取り組んだ。同氏は、科学者としての分析的アプローチと、率直かつ奥深い対話によって人々を引き付ける能力とを兼ね備え、PCやインターネット、シリコンバレーの大躍進の時代へと、Intelを成功に導いた」と述べている。

 またGrove氏は、慈善活動にも積極的に取り組んでいた。ニューヨーク市立大学シティカレッジに2600万米ドルを寄付し、Grove School of Engineeringの設立に貢献したという。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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