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ノイズ耐性を約10倍向上、完全デジタル型CDR:IoTやADASで定常時のさらなる安定動作を可能に
ザインエレクトロニクスと東京大学は、従来に比べノイズ耐性を約10倍向上させた高速起動完全デジタル型CDR(クロックデータリカバリー)技術を開発した。
ザインエレクトロニクスと東京大学は2016年3月、従来に比べノイズ耐性を約10倍向上させた高速起動完全デジタル型CDR(クロックデータリカバリー)技術を開発したことを発表した。開発成果は、高いノイズ耐性が求められるIoT(モノのインターネット)のセンサーネットワークやADAS(先進運転支援システム)などの用途に向ける。
PLLの動作を新たに工夫
ザインエレクトロニクスと東京大学は、これまでも携帯端末などで用いられるバーストモードに対応して、待機時の消費電力と復帰速度に優れた特性を持つ完全デジタル型CDR技術を共同開発してきた。
今回は、起動後の位相同期回路(PLL)の動作を工夫した。これまでの待機時低消費電力と起動時高速性能という特長を維持しつつ、新技術によりデータ復調時の失敗原因となるノイズの影響を解消できるという。このため、定常状態でのさらなる安定動作を可能とした。
具体的には、デジタル可変遅延素子と制御回路で構成される周波数追従機能を新たに搭載し、入力信号の立ち上がり情報の有無に対応したデジタル可変遅延素子の選択と、遅延時間の動的制御を行う方法を開発。これにより、従来の完全デジタル型CDRに比べて約10倍も上回るノイズ耐性や広範な周波数範囲、微細な周波数解像度を実現できたという。
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