IoT向けに進化するBluetooth、メッシュも対応へ:“つながることから、命が始まる”(2/2 ページ)
Bluetooth技術の認証団体であるBluetooth SIGは、2016年の技術ロードマップを発表した。主に、通信範囲の拡大/通信速度の向上/メッシュネットワークへの対応を行い、IoT向けにアップデートを行う。これにより、位置情報サービスやオートメーションアプリの可能性を広げるという。
ビーコンを屋内探知や農業での活用に
今回発表した3つのアップデートにより、利用が拡大するとみられるのがBluetoothを活用したビーコンである。Steve氏によると、北米では80%のリテール(小売り)環境でビーコンが活用されており、1年後には100%になる見込みという。
利用用途としては、緊急時における屋内の位置特定や、農業で作物にセンサーと合わせたビーコンを埋め込み、温度や湿度などの情報をスマート端末を通じて遠隔地から把握できることが挙げられる。Steve氏は、「ビーコンだと他のソリューションと比較して安いのがメリットだ」と語る。成田空港でのガイドシステムや、美術館でスマートフォンに作品情報を配信するシステムにもビーコンが活用されているとした。
開発者用のツールも幅広く展開
Bluetooth SIGは、Bluetooth対応機器の開発ツール「Bluetooth Developer Studio」も提供している。Bluetooth Developer Studioは誰でも無償でダウンロードができ、コードの自動生成機能やテスト用のプラットフォームが利用可能。2015年6月時の発表では、最大70%開発期間を短縮できるとしている(関連記事:15分でBluetooth機器を開発? 数千ページの仕様書から解放するSIGのツール)。2016年2月には、Bluetooth機器向けのゲートウェイを作成するためのアーキテクチャの提供開始も発表している。
Steve氏は、「今回挙げた3つの技術ロードマップは、Bluetooth4.2の次の仕様として、2016年中に発表できると思うので、ぜひ期待してほしい」と語った。
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