東芝の早期退職応募数は3449人:人員対策は計画より3610人上振れ
東芝は2016年4月15日、2016年3月下旬までの期間での募集していた早期退職優遇制度に3449人の応募があったと発表した。
東芝は2016年4月15日、2016年3月下旬までの期間での募集していた早期退職優遇制度の実施結果を発表した。その結果、システムLSI/ディスクリート半導体事業部門の1877人をはじめ、全社で3449人が応募があったという。
LSI/ディスクリート半導体事業では1877人
東芝が実施した早期退職優遇制度は、電子デバイス(半導体/HDD事業)部門、ヘルスケア部門、ライフスタイル(PC/映像/家電事業)部門、コーポレート部門の40歳以上、勤続10年以上の国内正規従業員を対象に、2016年1月から3月下旬までの期間で募ったもの。退職日はHDD事業を除き、原則2016年3月31日として実施された(HDD事業は4月30日)。
その結果、システムLSI/ディスクリート半導体事業で1877人、HDD事業で181人、ヘルスケア部門で59人、PC事業で401人、映像事業で175人、家電事業で510人、コーポレート部門で246人の計3449人が応じた。同制度実施に伴う退職金への特別加算金、再就職支援サービス費用として約420億円が掛かる見込みで、2016年3月期業績において計上する予定だ。
同社は、早期退職優遇制度以外にも、事業売却なども進め人員削減策を進めてきた。その結果、当初全社で3100人規模の再配置も含め1万840人を対象に人員削減/再配置する計画だったが、早期退職優遇制度の実施結果により計画よりも3610人多い1万4450人が人員削減/再配置の対象となった。東芝では「対策人員数の上振れも含めて、(2月に公表済みの)2016年3月期業績予想に織り込み済み」としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 東芝、18年度売上高5.5兆円に向けた事業計画
東芝は2016年3月18日、2016年度(2017年3月期)事業計画説明会を開催し、2016年度に全事業を黒字化させるという経営再建策の進み具合と、2018年度売上高5兆5000億円、純利益1000億円を暫定目標に据えた成長戦略を発表した。 - 東芝 半導体リストラ、1200人が異動/退職へ
東芝は2015年10月28日、CMOSイメージセンサー/白色LED事業からの撤退や人員削減策を盛り込んだ半導体事業の構造改革策を発表した。構造改革の実施により、2017年3月期の半導体事業の固定費を2015年3月期比260億円程度削減するとしている。 - 東芝 民生大幅縮小、虎の子ヘルスケア売却で生き残り
東芝は2015年12月21日、経営再建に向けた経営施策「新生東芝アクションプラン」を発表した。東芝メディカルの株式を売却し資金確保を進めつつ、PC、テレビ、家電、HDDといった赤字事業の構造改革を2015年度(2016年3月期)中に実施し、2016年度以降の黒字化を目指す。 - 熊本地震、半導体各社が工場の被害確認急ぐ
2016年4月14日夜に発生した熊本県を震源地とする大きな地震の発生を受け、熊本県内に製造拠点を持つルネサス エレクトロニクスなどの半導体メーカーでは翌15日朝から、被害状況の確認を急いでいる。